マラソン大会の規模ランキング!国内外の有名大会から自分に合う選び方まで解説

【知識・情報収集】マラソンをもっと深く知る

「フルマラソンを走ってみたいけど、どんな大会があるんだろう?」「どうせなら規模の大きな大会で走ってみたい!」そんな風に考えているランナーの皆さん、こんにちは。マラソン大会と一言でいっても、数千人規模のアットホームな大会から、数万人が参加する世界的な大会まで、その規模は様々です。

この記事では、マラソン大会の規模ランキングを国内外に分けてご紹介するとともに、それぞれの大会の魅力や特徴を詳しく解説します。また、参加人数だけではない「規模」の様々な側面や、ご自身のレベルや目的に合った大会の選び方まで、わかりやすくお伝えしていきます。この記事を読めば、あなたにぴったりのマラソン大会がきっと見つかるはずです。さあ、一緒にマラソンの世界の扉を開けてみましょう。

マラソン大会の規模ランキング!まずは日本のTOP5から

日本国内でも、毎年数多くのマラソン大会が開催されています。 その中でも特に参加者数の多い、まさに「大規模」と呼ぶにふさわしい大会は、多くのランナーにとって憧れの舞台です。ここでは、国内の主要なマラソン大会を参加者数の規模でランキング形式でご紹介します。

1位:東京マラソン(東京都)

日本のマラソン大会で最大級の規模を誇るのが、毎年2月〜3月頃に開催される東京マラソンです。 フルマラソンの定員は約38,000人にもおよび、日本で最も多くのランナーが参加する大会として知られています。

この大会の魅力は、何と言ってもそのコースにあります。東京都庁をスタートし、飯田橋、神田、日本橋、浅草、両国、門前仲町、銀座、田町、そして東京駅前・行幸通りへとフィニッシュするコースは、東京の主要な観光名所を巡りながら走ることができる、まさに「観光ラン」の醍醐味を味わえます。 沿道には絶え間ない応援が続き、まるで自分が主役になったかのような高揚感を味わえるでしょう。

また、東京マラソンは世界最高峰の6大マラソンシリーズ「アボット・ワールドマラソンメジャーズ」の一つにも数えられており、世界中のトップランナーが集結するレベルの高いレースでもあります。 そのため、参加するための抽選倍率は非常に高く、走りたくても走れないランナーが多いことでも有名です。一度はその熱気を肌で感じてみたい、全てのランナーにとって特別な大会と言えるでしょう。

2位:大阪マラソン(大阪府)

東京マラソンに次ぐ規模を誇るのが、毎年10月〜11月頃に開催される大阪マラソンです。 約32,000人のランナーが大阪の街を駆け抜けます。 この大会の特徴は、「みんなでかける虹。」をスローガンに掲げたチャリティ活動です。ランナーは7つのチャリティカラーから支援したいテーマを選んで参加することができ、走ることが社会貢献に繋がる仕組みになっています。

コースは大阪城公園前をスタートし、御堂筋や京セラドーム大阪、通天閣の近くなど、大阪のシンボル的な場所を巡り、インテックス大阪でフィニッシュします。 大阪ならではの活気あふれる応援と、充実した「まいどエイド」と呼ばれる給食ステーションがランナーから高い評価を得ています。たこ焼きやきゅうりの一本漬けなど、ユニークな給食を楽しみに参加するランナーも少なくありません。記録を狙うだけでなく、お祭りのような雰囲気を楽しみたいランナーにおすすめの大会です。

3位:横浜マラソン(神奈川県)

首都圏で高い人気を誇るのが横浜マラソンです。フルマラソンの定員は約25,000人で、国内でも有数の規模を誇ります。 この大会の最大の魅力は、みなとみらいや横浜赤レンガ倉庫、山下公園、三溪園といった横浜の美しいベイエリアの景色を堪能できるコース設定にあります。

特に、コースの一部に首都高速湾岸線が含まれているのが大きな特徴です。普段は自動車しか走ることのできない高速道路の上を、自分の足で走るという非日常的な体験は、多くのランナーにとって忘れられない思い出となるでしょう。海風を感じながら走る爽快感は格別です。また、給水・給食パフォーマンス「ラッキー給食」も名物で、何が食べられるかはお楽しみ。エンターテインメント性の高い演出も、横浜マラソンの人気の理由の一つです。

4位:名古屋ウィメンズマラソン(愛知県)

名古屋ウィメンズマラソンは、その名の通り女性ランナーだけが参加できる世界最大級の女子マラソン大会です。 毎年3月に開催され、約20,000人の女性ランナーが華やかに名古屋の街を彩ります。この大会は「ティファニーの大会」としても知られており、完走者全員にティファニー製のオリジナルペンダントが贈られることで有名です。

この特別な完走賞を目指して、国内外から多くの女性ランナーがエントリーします。コースはバンテリンドーム ナゴヤをスタート・フィニッシュとし、名古屋城や大須観音など、名古屋の観光スポットを巡ります。制限時間が7時間と比較的長めに設定されているため、フルマラソン初挑戦の女性でも安心して参加できるのが嬉しいポイントです。 大会当日は、おもてなしタキシード隊による応援など、女性が楽しめる演出が随所に散りばめられています。

5位:神戸マラソン(兵庫県)

阪神・淡路大震災からの復興を願い、「感謝と友情」をテーマに開催されているのが神戸マラソンです。約20,000人のランナーが参加するこの大会は、神戸市役所前をスタートし、明石海峡大橋の西側で折り返し、ポートアイランドでフィニッシュするシーサイドコースが特徴です。

海沿いの美しい景色と、復興のシンボルである街並みを駆け抜けるコースは、ランナーに感動と勇気を与えてくれます。コース終盤には神戸大橋という難所が待ち構えていますが、それを乗り越えた先の達成感は格別です。沿道からの温かい「おかえり!」という声援も、ランナーの背中を押してくれます。走ることを通じて、防災や減災への意識を高めることができる、社会的なメッセージ性も持った意義深い大会です。

日本の主要マラソン大会 規模ランキング(参考)

順位 大会名 開催地 フルマラソン参加者数(目安)
1位 東京マラソン 東京都 約38,000人
2位 大阪マラソン 大阪府 約32,000人
3位 横浜マラソン 神奈川県 約25,000人
4位 名古屋ウィメンズマラソン 愛知県 約20,000人
5位 神戸マラソン 兵庫県 約20,000人

※参加者数は年によって変動します。

世界に目を向けてみよう!ワールドマラソンメジャーズとは?

日本の大規模大会も魅力的ですが、世界にはさらにスケールの大きな大会が存在します。その最高峰に位置づけられるのが「アボット・ワールドマラソンメジャーズ(WMM)」です。 エリートランナーだけでなく、世界中の市民ランナーにとって憧れの舞台となっています。

ワールドマラソンメジャーズ(WMM)の概要

アボット・ワールドマラソンメジャーズは、世界で最も名高く大規模な7つのマラソン大会で構成されるシリーズです。 東京、ボストン、ロンドン、ベルリン、シカゴ、ニューヨークシティ、そして2025年から新たに加わるシドニーのマラソン大会が対象となります。

これらの大会は、単に参加者数が多いだけでなく、歴史、権威、運営レベル、コースの魅力など、あらゆる面で世界最高水準を誇ります。エリート選手たちはこのシリーズのポイントを競い合い、年間チャンピオンを決定します。 また、一般ランナーにとっても、6つの大会(シドニーを除く)をすべて完走すると「Six Star Finisher」として認定され、特別なメダルが授与されるという、名誉ある称号が用意されています。

ベルリンマラソン(ドイツ)

毎年9月に開催されるベルリンマラソンは、「世界記録製造コース」として世界的に有名です。 コース全体が非常に平坦で、気候条件も記録が出やすいことから、これまで数々の男女マラソンの世界記録がこの大会で生まれてきました。 日本人選手では、高橋尚子さんや野口みずきさんが当時の日本記録を樹立したことでも知られています。 コースはベルリンの壁跡やブランデンブルク門など、歴史的な建造物を巡るルートで、走りながらドイツの歴史を感じることができます。自己ベスト更新を狙うシリアスランナーにとっては、一度は挑戦したい夢の舞台と言えるでしょう。

ロンドンマラソン(イギリス)

毎年4月に開催されるロンドンマラソンは、世界最大級のチャリティイベントとしても知られています。参加ランナーの多くが、様々な慈善団体のために寄付を募りながら走るのが特徴です。コースはグリニッジをスタートし、タワーブリッジやビッグベン、バッキンガム宮殿といったロンドンの象徴的なランドマークを巡ります。沿道の熱狂的な応援はWMMの中でも随一と言われ、街全体がお祭りのような雰囲気に包まれます。その人気から参加は非常に困難で、抽選倍率が極めて高いことでも有名です。歴史あるロンドンの街並みを、大歓声に包まれながら走る体験は、一生の宝物になるはずです。

シカゴマラソン(アメリカ)

毎年10月に開催されるシカゴマラソンは、ベルリンマラソンと並び、高速コースとして知られています。コースはシカゴのダウンタウンを巡る周回コースで、高低差がほとんどなく、道幅も広いため非常に走りやすいと評判です。摩天楼が立ち並ぶ近代的な都市景観の中を駆け抜ける爽快感は、この大会ならではの魅力です。WMMの中でも比較的フラットなコースレイアウトのため、初海外マラソンとして挑戦する日本の市民ランナーも少なくありません。記録を狙いやすく、かつアメリカの都市マラソンのダイナミズムも感じられる、バランスの取れた大会です。

ニューヨークシティマラソン(アメリカ)

毎年11月に開催されるニューヨークシティマラソンは、参加者数が5万人を超えることもある、世界最大規模のマラソン大会です。 スタテンアイランドからスタートし、ブルックリン、クイーンズ、ブロンクス、マンハッタンと、ニューヨークの5つの行政区すべてを巡る壮大なコースが特徴です。 沿道には200万人以上とも言われる応援の人々が詰めかけ、様々な人種の応援団が音楽やパフォーマンスでランナーを励まします。「人種のるつぼ」と呼ばれるニューヨークのエネルギーを全身で感じながら走ることができます。アップダウンも多くタフなコースですが、それを乗り越えてセントラルパークでフィニッシュした時の感動は計り知れません。

ボストンマラソン(アメリカ)

毎年4月の「愛国者の日」に開催されるボストンマラソンは、1897年に始まった世界で最も歴史の古い市民マラソン大会です。 この大会は誰でも参加できるわけではなく、年齢や性別ごとに設定された厳しい参加資格タイム(B.Q. – Boston Qualifier)をクリアしたランナーしか出走できないという、格式高い大会として知られています。 そのため、この大会に出場すること自体が市民ランナーにとって大きなステータスとなっています。コースは終盤に「心臓破りの丘」と呼ばれる厳しい上り坂が待ち受けており、非常にタフなことで有名です。 歴史と伝統に彩られた、選ばれたランナーだけが走れる特別な舞台です。

「規模」って何で決まるの?ランキングの様々な見方

「マラソン大会の規模」と聞くと、多くの人が真っ先に「参加ランナーの人数」を思い浮かべるでしょう。しかし、大会の規模を測る尺度はそれだけではありません。ここでは、様々な角度からマラソン大会の「規模」を見ていきましょう。

参加ランナーの人数

最も分かりやすい指標が、参加ランナーの人数です。数万人規模の大会は、スタート地点に立った時の高揚感や、コースを埋め尽くすランナーと一体となって走る感覚、そして途切れることのない沿道の応援など、大規模大会ならではの醍醐味があります。 東京マラソンやニューヨークシティマラソンのように、都市のメインストリートを交通規制して行われる大会は、まさに非日常的な体験と言えるでしょう。 一方で、参加者が多いためにスタートラインを通過するまでに時間がかかったり(スタートロス)、給水所が混雑したりといったデメリットもあります。

歴史と伝統の長さ

大会が持つ歴史と伝統も、その規模や権威を示す重要な要素です。例えば、100年以上の歴史を誇るボストンマラソンは、参加人数だけでは測れない特別な価値を持っています。 長い歴史の中で数々のドラマを生み出し、ランナーたちの憧れを集め続けてきました。日本国内でも、福岡国際マラソンやびわ湖毎日マラソン(現在は大阪マラソンと統合)のように、トップ選手たちがしのぎを削ってきた歴史あるエリートレースは、市民ランナーが参加する大規模大会とはまた違った意味での「規模」と権威を持っています。

完走率や制限時間

完走率や制限時間も、大会の性格や規模を知る上での一つのヒントになります。例えば、制限時間が7時間と長く設定されている名古屋ウィメンズマラソンや、時間制限のないホノルルマラソンは、初心者でも完走しやすく、より多くの人が楽しめる「間口の広い」大規模大会と言えます。 逆に、制限時間が厳しく設定されている大会は、ある程度の実力を持ったランナーが集まる、競技志向の強い大会と見ることができます。大会の完走率のデータは、そのコースの難易度や参加者のレベルを推し量る参考にもなります。

エリートランナーのレベル

その大会にどれだけレベルの高いエリートランナーが参加しているかも、大会の「格」や国際的な規模を示す指標です。ワールドマラソンメジャーズに名を連ねる大会には、オリンピックや世界陸上のメダリスト級の選手が世界中から集結します。 こうしたトップ選手と同じコースを走れることは、市民ランナーにとって大きなモチベーションになります。また、世界記録や日本記録が誕生するようなレベルの高いレースは、国内外からの注目度も高く、メディアでの報道も大きくなります。

自分に合ったマラソン大会の選び方

国内外の様々な大規模大会をご紹介してきましたが、必ずしも規模が大きい大会が自分にとってベストな大会とは限りません。自分の走力や目的、価値観に合った大会を選ぶことが、マラソンを長く楽しむための大切なポイントです。

初心者はまず「完走」を目指せる大会を

ランニングを始めたばかりの方や、初めてフルマラソンに挑戦する方は、まずは「完走」を目標にできる大会を選ぶのがおすすめです。
選ぶ際のポイントは以下の3つです。

  1. 制限時間が長い大会: 制限時間が6時間以上、できれば7時間程度ある大会を選ぶと、途中で歩いたり休憩したりしても時間的な余裕が生まれます。
  2. コースの高低差が少ない大会: アップダウンの激しいコースは体力の消耗が大きくなります。 事前に大会のコースマップで高低差を確認し、なるべく平坦(フラット)なコースの大会を選びましょう。
  3. 気候が穏やかな時期の大会: 真夏や真冬のレースは、暑さや寒さで体に大きな負担がかかります。走りやすい春や秋に開催される大会から始めてみるのが良いでしょう。

大規模大会はサポート体制が手厚く、沿道の応援も力になるため初心者にも心強いですが、まずはハーフマラソンなど短い距離の大会から経験を積むのも一つの方法です。

中級者・上級者は「記録」を狙える大会へ

フルマラソンの完走経験があり、次のステップとして自己ベスト更新を目指す中級者・上級者の方は、記録が出やすい「高速コース」の大会に挑戦してみてはいかがでしょうか。
ベルリンマラソンやシカゴマラソンのように世界的に有名な高速コースのほか、国内にも記録を狙いやすい大会はたくさんあります。

例えば、「つくばマラソン」や「防府読売マラソン」などは、コースが平坦で、参加者のレベルも高いため、良いペースの集団に乗りやすいというメリットがあります。

また、公認コースとして認められている大会を選ぶことも重要です。日本陸上競技連盟(JAAF)の公認コースで出した記録は、他の公認大会での記録として認められるため、ボストンマラソンのような参加資格タイムが必要な大会を目指す上でも不可欠となります。

「楽しさ」を重視!ユニークな地方大会

タイムや順位だけでなく、マラソンを通じて地域との交流や観光を楽しみたいという方には、地方で開催されるユニークな大会がおすすめです。参加者数が数百人から数千人規模の大会は、アットホームな雰囲気が魅力です。

例えば、

  • エイドステーションで地元の特産品(スイーツやお米、果物など)が豊富に振る舞われる「グルメマラソン」
  • 美しい海岸線や田園風景など、その土地ならではの絶景を楽しめる「絶景マラソン」
  • 仮装ランナーを歓迎する、お祭りのような雰囲気の大会

など、特色ある大会が全国各地で開催されています。大規模大会にはない、温かいおもてなしやランナー同士の交流が、忘れられない思い出になることも少なくありません。大会への参加をきっかけに、その土地のファンになるのも素敵な楽しみ方です。

参加費やアクセスも重要なポイント

マラソン大会選びでは、参加費や開催地までの交通手段、宿泊の要否といった現実的な側面も考慮する必要があります。人気の都市型マラソンは参加費が高騰する傾向にあり、15,000円〜20,000円以上することも珍しくありません。また、遠方の大会に参加する場合は、交通費や宿泊費もかかります。

自宅から日帰りで行ける大会であれば、費用を抑えることができます。 大会へのエントリーは、数ヶ月前から始まることがほとんどなので、早めに情報を収集し、計画的に準備を進めることが大切です。予算やスケジュールに合わせて、無理なく参加できる大会を選びましょう。

まとめ:マラソン大会の規模を知って、自分にぴったりの大会を見つけよう!

この記事では、「マラソン大会 規模 ランキング」をテーマに、国内外の主要な大会から、大会の様々な側面に光を当て、自分に合った大会の選び方までを解説してきました。

  • 日本の大規模大会では、東京マラソンや大阪マラソンなどが数万人のランナーを集め、都市の魅力を満喫できるコースが人気です。
  • 世界の大規模大会の頂点にはワールドマラソンメジャーズがあり、それぞれに長い歴史と格式、そしてユニークな魅力があります。
  • 大会の「規模」は、参加人数だけでなく、歴史や伝統、コースの難易度、エリート選手のレベルなど、様々な視点から見ることができます。
  • 大会選びでは、自分の走力や目標(完走、記録更新、楽しむことなど)に合わせて、制限時間やコース、大会の雰囲気などを総合的に判断することが重要です。

大規模大会の華やかさも、中小規模大会のアットホームさも、それぞれに素晴らしい魅力があります。ぜひこの記事を参考に、あなたの次なる挑戦の舞台となる、最高の大会を見つけてください。そして、ゴールした時の最高の達成感を味わってください。

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