マラソンでマイボトルを活用するメリットは?初心者にもおすすめの選び方と注意点

マラソンでマイボトルを活用するメリットは?初心者にもおすすめの選び方と注意点
マラソンでマイボトルを活用するメリットは?初心者にもおすすめの選び方と注意点
【装備・アイテム】ランナーの相棒選び

近年、マラソン大会や日々のランニングにおいて「マイボトル」を携帯するランナーが急増しています。かつてはエイドステーションで提供されるカップを利用するのが一般的でしたが、環境保護への意識の高まりや、自分に合ったタイミングで水分補給をしたいというニーズから、マイボトル派が増えているのです。

しかし、いざマイボトルを持って走ろうと思っても「重さが気になるのではないか」「どのようなボトルを選べば走りやすいのか」と疑問を持つ方も多いでしょう。特に初めてマイボトルを導入する場合は、選び方や持ち運び方のコツを知っておくことが、完走への近道となります。

この記事では、マラソンでマイボトルを使用するメリットやデメリット、具体的なボトルの種類、そして揺れを防ぐための工夫などを詳しく解説します。これから大会に出場する予定の方はもちろん、日々のトレーニングをより快適にしたい方も、ぜひ参考にしてください。

目次

マラソンでマイボトルを携帯するメリットと環境への影響

マラソン大会でマイボトルを持つ最大の理由は、自分のペースで効率よく水分を補給できる点にあります。また、環境問題への対応として「マイボトル必携」を掲げる大会も増えており、ランナーにとって無視できないテーマとなっています。

脱プラスチック!環境に配慮した大会が増えている理由

現在、多くのマラソン大会がSDGs(持続可能な開発目標)に取り組んでいます。従来の大会では、一つのエイドステーションで数万個の使い捨て紙カップやプラスチックカップが廃棄されることが珍しくありませんでした。このゴミの量を削減するために、マイボトルの持参を推奨、あるいは義務付ける大会が登場しています。

例えば、湘南国際マラソンなどの大規模な大会では、コース上にゴミ箱を設置せず、ランナー自身がマイボトルやマイカップを持つスタイルを確立しました。これにより、大会後のゴミ清掃の負担が激減し、環境に優しいスポーツイベントとしての価値が高まっています。ランナー一人ひとりが意識を持つことで、美しいコースを守ることにつながります。

また、ゴミを捨てないというルールは、沿道の住民やボランティアの方々にとっても非常に好意的です。ゴミが散乱しない清潔な大会は、地域からのサポートを得やすくなり、結果として大会の継続性にも寄与します。環境への配慮は、ランニング文化を未来へつなげるための大切なステップと言えるでしょう。

自分の好きなタイミングで好きな飲み物を摂取できる

エイドステーションの間隔は大会によって異なりますが、必ずしも自分の喉が渇いたタイミングで現れるわけではありません。マイボトルを持っていれば、「少しだけ口を潤したい」と思った瞬間に、すぐ水分を摂ることができます。これは脱水症状や熱中症の予防において、非常に大きなアドバイスとなります。

また、エイドで用意されている飲み物は、水か特定のスポーツドリンクに限定されることがほとんどです。しかし、マイボトルであれば、自分のお気に入りのサプリメントを溶かしたドリンクや、胃腸に優しい経口補水液など、体質に合ったものを選んで持ち運ぶことが可能です。自分専用のドリンクを摂取できる安心感は、メンタル面でも支えになります。

特にフルマラソンの後半など、体力が削られた状態では、普段飲み慣れている味に救われることがあります。エネルギー効率を考えた特製ドリンクを自作して持ち歩くことで、パフォーマンスの維持も期待できるでしょう。給水所に頼りすぎない自立した走りが可能になるのが、マイボトルの魅力です。

給水所の混雑を避けてスムーズに走れる

大規模な大会では、給水所付近が非常に混雑します。テーブルにランナーが殺到し、他の走者と接触したり、スピードを極端に落としたりする必要が出てきます。マイボトルを持っていれば、こうした混雑を完全にスルーして、自分のリズムを維持したまま走り続けることができます。

特にサブ4(4時間切り)や自己ベスト更新を狙うシリアスランナーにとって、給水所でのタイムロスや加減速による疲労蓄積は避けたい要素です。混雑に巻き込まれるストレスから解放されるだけでも、レース全体の集中力を高く保つことができるでしょう。また、水浸しになった路面で滑って転倒するリスクを避けられるのも、隠れたメリットです。

さらに、給水所でカップを取るために手を伸ばす動作は、意外と体幹を乱します。片手にボトルを持ったまま、あるいはウエストポーチからサッと取り出して飲むスタイルを確立できれば、ランニングフォームの乱れを最小限に抑えられます。スムーズなレース展開を望むなら、マイボトルは強力なサポートツールになります。

衛生面での安心感と使い勝手の良さ

不特定多数の人が触れる可能性がある給水所のカップに比べ、自分専用のボトルは非常に衛生的です。特に感染症対策を意識する場面では、自分だけの飲み口から水分を摂れることは大きな安心材料となります。キャップが付いているタイプなら、飲み口に埃や砂が入る心配も少なく、常に清潔な状態で水分補給が行えます。

また、使い捨てのカップは走りながら飲むのが難しく、鼻に入ってしまったり、こぼしてウェアを濡らしてしまったりすることがあります。しかし、スポーツ専用のマイボトルは、走りながらでも飲みやすいように設計されています。プッシュ式のノズルや、吸い込むだけで飲めるバルブ構造など、利便性が非常に高いのが特徴です。

一度使い勝手の良いボトルに慣れてしまうと、紙カップでの給水がもどかしく感じることもあります。自分の手に馴染む形状のボトルを見つけることで、給水という動作そのものがルーチン化され、無駄な動きがなくなります。自分自身のスタイルに合った道具を使う喜びも、マラソンの楽しみの一つと言えるでしょう。

マラソンでマイボトルを使用する際のデメリットと対策

メリットが多いマイボトルですが、当然ながらデメリットも存在します。特に「重さ」や「揺れ」といった物理的な影響は、ランナーにとって大きな懸念事項です。これらをどう克服するかが、マイボトル活用の鍵となります。

持ち運びの負担と体力の消耗を考慮する

マイボトルを持つということは、その重量を自分の筋力で支え続けなければならないということです。500mlの水分を入れれば、ボトル自体の重さと合わせて約600g近い負荷が体にかかります。短距離では気にならなくても、30kmを過ぎた疲労困憊の状態では、この数百グラムが重くのしかかってくることがあります。

この負担を軽減するためには、最初から満タンにせず、必要な分だけを入れる工夫が必要です。例えば、コース上に給水所がある場合は、次のエイドまでの分だけをボトルに入れておくことで、常に軽量な状態を保つことができます。また、軽量な素材で作られたボトルを選ぶことも重要なポイントです。

体力の消耗を最小限にするためには、ボトルの保持方法も工夫しましょう。手で持ち続けるタイプ(ハンドヘルド)は腕が疲れやすいため、握力の弱い方はウエストベルト型やバックパック型を検討するのがおすすめです。自分の筋力や走行距離に合わせて、最も負担の少ない持ち運び方を見極めることが大切です。

給水所で補充する際の手間とタイムロス

マイボトル派のランナーが直面する大きな課題が、ボトルの中身がなくなった時の補充です。カップで提供される給水所では、ボトルに注ぎ入れる際に立ち止まらなければならず、ここでタイムロスが発生します。また、口の狭いボトルの場合、こぼさないように注ぐにはそれなりの集中力と時間が必要です。

この問題を解決するには、広口タイプのボトルを選ぶのが一つの手です。開口部が広いボトルなら、エイドのジャグやカップから素早く注ぎ入れることが可能です。また、給水所に専用のボトル用補充コーナーが設置されている大会も増えているため、あらかじめ大会のガイドラインを確認しておくと良いでしょう。

タイムロスを最小限にするためには、練習時に「走りながらボトルを出し入れし、補充するシミュレーション」を行っておくのが効果的です。片手でキャップを開閉できるタイプや、シリコン製の柔らかいフラスコ(ソフトフラスク)は、比較的補充がスムーズに行えます。慣れれば数秒のロスで済ませることができるようになります。

ボトルを落としたり紛失したりするリスク

レース中は他のランナーとの距離が近く、接触によってボトルを落としてしまうリスクがあります。また、疲労で注意力が散漫になると、給水後にボトルをポーチに戻し損ねて紛失してしまうことも考えられます。もし唯一の給水手段であるボトルを失ってしまったら、その後のレース戦略に大きな狂いが生じてしまいます。

紛失を防ぐためには、ボトルを固定するホルダーの性能を重視しましょう。ゴムバンドで飲み口を固定できるタイプや、ポーチのポケットが深く設計されているものを選ぶと安心です。また、手で持つタイプの場合は、ストラップを手首に通せるモデルを選ぶことで、万が一手が滑っても地面に落ちるのを防ぐことができます。

万が一落としてしまった場合、すぐに拾おうと急停止するのは後続ランナーとの衝突を招き非常に危険です。周囲の安全を確認してから拾いに行くか、もし破損してしまった場合は諦めて次のエイドステーションを利用する切り替えも必要です。道具に頼りすぎず、トラブル時のバックアッププランを頭の片隅に置いておくことが完走への備えとなります。

飲み終わった後のボトルの揺れ対策

ボトルの中身が減ってくると、中の液体がチャプチャプと揺れ、その振動が走りのリズムを乱すことがあります。特に硬いプラスチック製のボトルの場合、空気が入ることで音が鳴りやすく、精神的にもストレスに感じることがあります。この「揺れ」と「音」は、長距離を走る上で意外と大きな負担になります。

この問題を解消する救世主が、「ソフトフラスク」と呼ばれる柔らかい素材のボトルです。ソフトフラスクは飲んだ分だけボトルが収縮するため、内部に空気が溜まりにくく、水が揺れる音がほとんどしません。また、中身が減れば減るほどコンパクトになるため、後半のストレスを大幅に軽減できます。

ウエストベルトを使用している場合は、ベルトの締め具合を定期的に調整することも忘れないでください。中身が減って軽くなると、ベルトが緩んで上下に跳ねやすくなります。微調整がしやすい伸縮性のあるベルトを選ぶことで、常に体に密着した状態を保つことができます。物理的な揺れを抑えることが、快適なランニングを維持するコツです。

自分にぴったりのマラソン用マイボトルの選び方

市販されているランニング用ボトルには、さまざまな形状や素材があります。自分の走るスタイルや目的、そして手の大きさに合ったものを選ぶことが、ストレスのない給水を実現する第一歩です。

軽くてコンパクトな「ソフトフラスク」の魅力

現在、多くのランナーから圧倒的な支持を得ているのが「ソフトフラスク」です。シリコンやTPU(熱可塑性ポリウレタン)で作られた柔らかいボトルで、最大の特徴は「飲んだ分だけ小さくなる」ことです。中身が減っても水が跳ねる音がせず、飲み終わった後は丸めてポケットに収納できるほどコンパクトになります。

ソフトフラスクは、トレイルランニングのシーンで普及しましたが、今ではロードのマラソン大会でも定番アイテムとなりました。軽量であることに加え、ボトルの腹を軽く押すだけで水分が出てくるため、吸い込む力を最小限に抑えられます。これは呼吸が荒くなっているレース後半において、非常に大きな利点となります。

ソフトフラスクを選ぶ際は、飲み口(バルブ)の形状を確認しましょう。噛むだけで水が出るバイトバルブ式は、走りながらでもこぼれにくく、スムーズな補給が可能です。また、洗浄しやすいように口が広めのモデルを選ぶと、使用後のメンテナンスが楽になります。

握りやすさに特化した「ハンドヘルドボトル」

「ハンドヘルド」とは、手に持って走るタイプのボトルのことです。単にボトルを握るのではなく、手の甲にストラップを通して固定できる設計になっているものが主流です。これにより、指の力を抜いた状態でもボトルを保持できるため、腕の疲れを最小限に抑えながら走ることができます。

このタイプのメリットは、何と言っても「飲みたい時に0秒で飲める」という圧倒的なスピード感です。ウエストポーチから取り出す動作が不要なため、最も手軽に給水が行えます。また、ボトル自体に小さなポケットが付いているモデルもあり、ジェルや鍵などの小物を一緒に持ち運ぶのにも便利です。

ただし、常に片手に重りを持っている状態になるため、左右のバランスが崩れやすいという側面もあります。長距離で使用する場合は、左右の手で持ち替えたり、軽量な250ml程度のサイズを選んだりする工夫が必要です。練習で腕の振りへの影響を確認し、自分に合っているかどうかを判断しましょう。

長距離ランナーに人気の「ウエストベルト型」

腰に巻き付けるベルトにボトルホルダーが付いたタイプは、マラソンの定番スタイルです。重心に近い位置でボトルを保持できるため、腕や肩への負担が少なく、全身のバランスを保ちやすいのが特徴です。500ml程度の標準的なボトルを安定して運べるため、しっかり水分を摂りたいランナーに適しています。

選ぶ際のポイントは、ベルトの「フィット感」と「ボトルの取り出しやすさ」です。安価なものだと走る衝撃でベルトが回ってしまったり、ボトルが跳ねて腰を打ったりすることがあります。幅広のベルトや、滑り止め加工が施されたものを選ぶと、激しい動きの中でも安定感が増します。

また、ホルダーが斜めに設計されているタイプは、腕を後ろに引いた流れでボトルをスムーズに抜き差しできます。背中側に配置されるものが多いため、手探りでも確実に出し入れできる操作性を重視しましょう。スマホや補給食も一緒に収納できる多機能モデルも多く、フルマラソン本番での心強い相棒となります。

給水の手間を最小限にする「ハイドレーションバッグ」

背中のバックパックに大きな水袋(リザーバー)を入れ、肩口から伸びるチューブで水分を摂る仕組みが「ハイドレーション」です。一度に1リットルから2リットル以上の水分を持ち運べるため、給水所が少ない過酷な環境や、超長距離のウルトラマラソンなどで活躍します。

最大のメリットは、走りながら顔を動かさずに、ホースを口に加えるだけで飲めることです。ボトルを出し入れする動作が一切不要なため、走行リズムを全く乱しません。また、背中に背負うことで荷重が分散され、重さを感じにくい設計になっています。夏場の長距離トレーニングなど、大量の水分が必要な場面でも重宝します。

注意点としては、リザーバー内の中身の残量が見えにくいことや、使用後のお手入れに手間がかかることが挙げられます。ホースの中までしっかり洗浄して乾燥させないとカビが発生しやすいため、メンテナンスキットを併用するのが望ましいでしょう。本格的なロングランを目指すなら、選択肢に入れておきたいアイテムです。

マイボトルを使いこなして快適に完走するためのコツ

自分に合ったボトルを手に入れたら、次はそれをどう使いこなすかが重要です。本番でトラブルが起きないよう、日頃の練習から意識しておくべきポイントを紹介します。

揺れを防ぐための正しい装着方法

ボトルを身につけて走る際、最も気になるのが「揺れ」です。ウエストベルト型を使用する場合、装着位置は「腰骨のやや上」が理想的です。お腹の柔らかい部分で締めすぎると苦しくなり、逆に下すぎると走るたびにお尻に当たってしまいます。最もフィットする位置をミリ単位で調整し、鏡を見て左右対称になっているか確認しましょう。

ベルトを締める強さは、「ややきついかな」と感じる程度がちょうど良いです。走っているうちに振動で少しずつ緩んでくることがあるため、伸縮性のある素材を選び、体に吸い付くような感覚を目指してください。また、ボトルの位置を背面の中心に合わせることで、上半身のひねりに対する干渉を最小限に抑えることができます。

バックパック型(ハイドレーション)の場合は、胸の前にあるチェストストラップをしっかり活用しましょう。ここを締めることでバッグの横揺れが激減します。荷物が少ない場合は、内部のコンプレッションコードを引いて中身を固定し、中身が動かないように工夫するのがプロのテクニックです。フィット感を追求することが、長時間の疲労軽減につながります。

走りながらスムーズに飲むための練習

「走りながら水を飲む」という動作は、意外と高度な技術を要します。息が上がっている状態でボトルを口に運ぶと、呼吸のタイミングが合わずにむせてしまうことがあります。これを防ぐためには、吐く息のタイミングで少しずつ口に含み、止まった空気を利用して飲み込むリズムを練習しましょう。

また、ボトルを取り出してから戻すまでの一連の動作を「ブラインド(見ない状態)」でできるように訓練しておくことも大切です。足元から目を離してボトルを確認していると、前を走るランナーとの距離感が分からなくなったり、段差につまずいたりする危険があるからです。何度も出し入れを繰り返し、手が勝手に動くようになるまで慣れておきましょう。

飲む量は一度に大量ではなく、「一口ずつ、こまめに」が基本です。胃の中に一度に大量の水分が入ると、走る衝撃で「チャプチャプ」と音が鳴り、腹痛の原因になることもあります。5分〜10分おきに、口を湿らせる程度の補給を繰り返すのが、内臓への負担を減らしつつ効率よく吸収させるコツです。

給水所での効率的な水分の足し方

レース中にボトルの中身を補充する場合、いかに短時間で済ませるかが重要です。給水所が見えてきたら、早めにボトルのキャップを緩めておきましょう。到着してから焦って開けようとすると、手が滑ったりキャップを落としたりする原因になります。準備を整えた状態で補充スペースへ向かうのがスムーズです。

補充の際は、ボトルの口をジャグ(注ぎ口)に近づけ、勢いよく入れるのではなく、少し傾けて泡立たないように注ぐと素早く満たせます。もしスタッフの方がカップで水を配っている場合は、2〜3個のカップをもらって一気に注ぎ入れるのも一つの方法です。この際、周囲のランナーの進路を塞がないよう、テーブルの端に寄るマナーを忘れずに。

また、ボトルを満タンにする必要がない場合は、半分程度で切り上げる判断も必要です。重さを抑えることで、その後のスピードを維持しやすくなります。次の給水所までの距離を把握し、必要な分だけを計算して補充できるようになると、レースマネジメントの能力が一段階アップします。

適切な容量と重さのバランスを見つける

ボトルの容量選びは、非常に悩ましい問題です。一般的には300mlから500mlが主流ですが、自分の発汗量やレースの気象条件に合わせて選ぶのがベストです。夏場のレースなら500ml以上が必要になるかもしれませんが、冬場の乾燥した時期であれば300ml程度で十分な場合もあります。

重さが気になる方は、まずは小さいサイズから始めてみることをおすすめします。250ml程度の小ぶりなボトルは、手に持っても重さを感じにくく、フォームへの影響も最小限です。「足りなくなったらエイドで足せばいい」という割り切った考え方を持つことで、身軽に走る楽しさを損なわずに済みます。

【容量選びの目安】

・短距離〜10kmトレーニング:150ml〜250ml(軽量重視)

・ハーフマラソン〜フルマラソン:300ml〜500ml(安心感重視)

・真夏のロングラン・LSD:500ml以上またはハイドレーション

自分の走力に見合った「重さの限界値」を知ることも大切です。30km走などのトレーニングで実際に重いボトルを持って走り、どの程度の距離で腕や腰に違和感が出るかを試しておきましょう。事前の準備こそが、本番での自信につながります。

マイボトルを使用する大会でのルールとメンテナンス方法

最後に、マイボトルを使用する上でのルール面や、お気に入りのボトルを長く使い続けるための手入れ方法について解説します。道具を大切に扱うことも、ランナーとしての素晴らしい素養です。

湘南国際マラソンなどの「マイボトル必携」大会

現在、国内でも「マイボトル・マイカップ必携」をルールとする大会が増えています。その代表格である湘南国際マラソンでは、参加ランナー全員が一定量(400ml以上など)の水分を持てるボトルを携帯することが義務付けられています。これを守らないと出走できない場合もあるため、エントリー前に必ず募集要項を確認しましょう。

こうした大会では、コース上のエイドステーションに「水栓(蛇口)」や「大型ジャグ」が設置されており、ランナーが自分でボトルに水を汲むスタイルが基本です。従来のカップ配布がないため、マイボトルを忘れると給水ができなくなるというリスクがあります。予備のソフトカップをポーチに忍ばせておくなどの対策も有効です。

ルールを遵守することはもちろんですが、大会が目指す「ゴミを出さない」という理念を理解し、楽しむ姿勢が大切です。マイボトルを持つことで、ボランティアの方々と「ナイスラン!」と声を掛け合いながら給水する時間は、通常の大会とは一味違った温かい交流の場にもなります。新しいマラソンの形をポジティブに受け入れましょう。

独自の給水ルールを確認しておく重要性

大会によっては、マイボトルの持ち込みは可能でも、特定の場所での補充が制限されていたり、ボトルの形状に指定があったりする場合があります。例えば、競技性が高いエリートレースでは「スペシャルドリンク」として事前に預ける形式が一般的ですが、一般ランナーが携帯するボトルについては特に制限がないことがほとんどです。

しかし、トレイルランニングの大会では「最低1リットルの水分保持」がレギュレーション(規則)として定められていることが多く、違反するとペナルティの対象になります。ロードの大会でも、今後環境規制が厳しくなるにつれ、独自のルールが設けられる可能性があります。大会公式サイトの「競技規則」や「Q&A」のセクションには、必ず目を通しておきましょう。

また、エイドステーションでの逆走や急停止は、どの大会でもマナー違反です。マイボトルへの補充に時間がかかりそうな場合は、後続の邪魔にならないスペースを見つけてから作業を行うようにしてください。ルールとマナーを守ってこそ、マイボトルランナーとしての気品が保たれます。

練習時から本番と同じボトルを使う

「本番で初めて新しいボトルを使う」というのは、マラソンにおいて避けるべきタブーの一つです。新しいボトルは、キャップの開け閉めが硬かったり、思わぬ箇所が体に当たって擦れ(ウェア擦れ)を起こしたりすることがあるからです。どんなに評判の良い商品でも、自分の体に馴染むかどうかは使ってみるまで分かりません。

少なくともレースの1ヶ月前からは、本番で使用予定のボトルとポーチ、ウェアを組み合わせて練習を行いましょう。実際にドリンクを入れて走り、揺れ具合や飲みやすさを確認します。また、走りながらの給水動作を繰り返すことで、脳がその動きを学習し、本番の極限状態でも無意識に正しい動作ができるようになります。

練習で不具合が見つかれば、別のモデルに買い替えたり、装着位置を微調整したりする時間が持てます。また、ドリンクの種類も練習で試しておくことで、お腹を下さないか、味に飽きないかを確認できます。準備万端でスタートラインに立つことが、メンタルを安定させる最強のサプリメントになります。

カビや汚れを防ぐボトルの洗浄と保管方法

スポーツドリンクを入れたボトルは、使用後放置するとすぐに雑菌が繁殖し、カビの原因になります。特に飲み口のバルブ部分は構造が複雑で汚れが溜まりやすいため、細心の注意を払って洗浄する必要があります。使い終わったらその日のうちに、ぬるま湯と中性洗剤でしっかり洗いましょう。

ソフトフラスクやハイドレーションの場合は、専用のクリーニングブラシを使うと奥まで綺麗に洗えます。また、週に一度は哺乳瓶用の除菌剤や、薄めた酸素系漂白剤につけ置き洗いをするのがおすすめです。洗浄後は、中に水分が残らないように完全に乾燥させることが最も重要です。逆さまに吊るしたり、中にキッチンペーパーを丸めて入れたりして、風通しの良い場所で乾かしましょう。

ボトルのニオイが気になる場合は、重曹を溶かした水に一晩つけておくと効果的です。シリコン素材はニオイを吸着しやすいため、定期的なメンテナンスが欠かせません。どうしてもニオイが取れない場合は、衛生面を考えて買い替えを検討するのも一つの判断です。

清潔なボトルを保つことは、健康管理の一環でもあります。次の練習で気持ちよく使えるよう、走り終わった後のルーチンとしてメンテナンスを習慣化しましょう。丁寧に扱われた道具は、きっとあなたの走りを長く支えてくれるはずです。

マラソンでマイボトルを使いこなすためのまとめ

まとめ
まとめ

マラソンにおけるマイボトルの活用は、単なる環境保護だけでなく、自分自身のパフォーマンスを最大限に引き出すための賢い選択です。給水所の混雑に左右されず、自分のタイミングで水分を補給できるメリットは、レースを有利に進める大きな武器になります。

一方で、重量による負担や揺れといった課題もありますが、ソフトフラスクなどの最新ギアを選び、正しい装着方法を身につけることで十分に解決可能です。大切なのは、練習の段階からマイボトルを「体の一部」のように使いこなし、自分に最適な補給リズムを見つけておくことです。

これからマイボトルを導入する方は、以下の3点を意識してみてください。
1. 自分の手の大きさと走行スタイルに合ったボトルの種類(ソフト・ハード・ベルト等)を選ぶこと。
2. 練習で実際に使い、揺れや飲みやすさを確認して微調整すること。
3. 使用後は徹底した洗浄と乾燥を行い、衛生的な状態を保つこと。

環境に優しく、そして自分自身にも優しいマイボトルスタイルを取り入れて、次のマラソン大会をこれまで以上に快適に完走しましょう。あなたの素晴らしいチャレンジを、一本のボトルが力強くサポートしてくれるはずです。

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