「フルマラソンに挑戦したいけれど、どのくらい練習すればよいのだろう」「運動習慣がない自分でも42.195kmを完走できるのだろうか」と不安に感じていませんか。
フルマラソン初心者が完走を目指す場合、最初から長い距離を走る必要はありません。ウォーキングと短いジョギングから始め、週3回を目安に少しずつ運動時間と距離を延ばしていくことが大切です。
この記事では、運動習慣が少ない初心者を想定し、本番6か月前から取り組める24週間の練習メニューを紹介します。練習ペースの決め方、長距離走、筋力トレーニング、補給、レース前の調整方法まで順番に解説します。
体力や生活環境には個人差があります。メニューを予定どおりにこなすことよりも、痛みや疲労に合わせて調整しながら継続することを優先しましょう。
フルマラソン初心者が練習メニューを始める前の準備

フルマラソンの練習を安全に続けるためには、目標とする大会を決め、自分の現在地を把握しておく必要があります。シューズやウェアをそろえるだけでなく、無理をしてはいけない体調のサインも確認しておきましょう。
初心者はタイムよりも制限時間内の完走を目標にする
初めてのフルマラソンでは、速いタイムを狙うよりも、制限時間内に安全に完走することを目標にするのがおすすめです。タイムを意識しすぎると、練習やレース序盤のペースが速くなり、後半の失速やケガにつながる可能性があります。
大会を選ぶときは、制限時間だけでなく、関門の場所と通過時刻、コースの高低差、開催時期も確認してください。同じ制限時間でも、途中の関門設定が厳しい大会や坂道の多い大会は難易度が上がります。
完走タイムごとの単純な平均ペースは、次のとおりです。
| 目標タイム | 1kmあたりの平均ペース |
|---|---|
| 5時間 | 約7分07秒 |
| 5時間30分 | 約7分49秒 |
| 6時間 | 約8分32秒 |
| 6時間30分 | 約9分15秒 |
| 7時間 | 約9分57秒 |
実際のレースでは、スタート直後の混雑、給水、トイレ、歩く時間も発生します。そのため、制限時間ぎりぎりの平均ペースだけで計画せず、関門を通過できる余裕も考えておきましょう。
運動習慣がない人は6か月以上を目安にする
現在ほとんど運動していない人は、本番まで6か月以上ある大会を選ぶと、体を段階的に慣らしやすくなります。
すでに週2〜3回走っており、10kmを無理なく走れる人は、3〜4か月の練習でも完走を目指せる場合があります。一方、30分のウォーキングでも疲れる人は、6か月にこだわらず、さらに長い準備期間を設けてください。
このあと紹介する24週間メニューは、健康な成人向けの一般的な目安です。持病がある人、長期間運動をしていなかった人、過去に運動中の胸痛や失神を経験した人は、練習を始める前に医療機関へ相談しましょう。
初心者向けランニングシューズを用意する
フルマラソンの練習で最も重要な道具はランニングシューズです。特定の機能やブランドだけで選ばず、足の長さ、横幅、かかとのフィット感を確認してください。
購入するときは、普段使うランニングソックスを着用して試着します。つま先に適度な余裕があり、歩いたり軽く走ったりしても、かかとが大きく浮かないものが目安です。
大会本番で新品のシューズを初めて履くのは避けましょう。練習で数回使用し、足に痛みや靴ずれが出ないことを確認してから本番で使います。
GPSウォッチは必須ではない
GPSウォッチがあると距離やペースを確認できますが、初心者にとって必須の道具ではありません。スマートフォンのランニングアプリや、時間を計れる腕時計でも練習できます。
数字を頻繁に確認すると、必要以上にペースを上げてしまうことがあります。最初の数か月は走行距離よりも、会話ができる余裕を保って運動した時間を重視しましょう。
痛みや体調不良がある日は休む
筋肉の軽い張りと、ケガにつながる痛みは区別する必要があります。走るたびに強くなる痛み、フォームが崩れるほどの痛み、日常生活でも続く痛みがある場合は、練習を中止してください。
胸の痛み、強い息苦しさ、めまい、失神しそうな感覚、普段とは異なる激しい動悸がある場合も、すぐに運動をやめて必要に応じて医療機関を受診しましょう。
フルマラソン初心者が覚えたい基本の練習メニュー

初心者のフルマラソン練習は、ほとんどを楽に走れる強度で行います。速いインターバル走を何度も行うよりも、ウォーキング、イージーラン、ロング走を継続し、長時間動き続けられる体を作ることが優先です。
ウォーキングとランニングを交互に行う
連続して走るのが難しい人は、ウォーキングとランニングを交互に行いましょう。途中で歩くことは失敗ではなく、運動時間を安全に延ばすための方法です。
最初は「1分走って2分歩く」を繰り返します。余裕が出てきたら、「3分走って2分歩く」「5分走って1分歩く」というように、走る時間を少しずつ延ばしてください。
レース本番でも、給水所では歩く、最初から一定間隔でウォーキングを入れるといった方法を利用できます。練習中から同じ方法を試しておくと、ペースを管理しやすくなります。
イージーランで走る習慣を作る
イージーランは、息を切らさずにゆっくり走る練習です。隣の人と文章で会話できる程度の強度を目安にしてください。1人で走る場合は、呼吸が乱れず、翌日に強い疲労を残さないペースを選びます。
初心者はスピードを落とすことに抵抗を感じるかもしれません。しかし、速く走りすぎると練習のたびに疲れ切ってしまい、継続が難しくなります。歩くより少し速い程度になっても問題ありません。
ロング走で長時間動き続ける力をつける
ロング走は、週末など時間を確保しやすい日に、普段より長く走る練習です。フルマラソンに必要な持久力を養うだけでなく、シューズ、ウェア、給水、補給食に問題がないかを確認する機会にもなります。
ペースはイージーランと同じか、それより遅く設定します。距離を走り切るためにペースを上げるのではなく、最後まで余裕を残すことを優先してください。
初心者が練習で42.195kmを走る必要はありません。最長距離は体力や走力に合わせて25〜30km程度、または2時間30分〜3時間程度をひとつの目安とします。長時間の練習は負担も大きいため、痛みや強い疲労がある場合は短縮しましょう。
ペース走は基礎ができてから取り入れる
ペース走は、一定のペースを保って走る練習です。初心者の場合、最初の2〜3か月は無理に行う必要がありません。60分程度のイージーランを余裕を持って行えるようになってから取り入れます。
最初は、通常のジョギングの後半10分だけ少しペースを上げる方法がおすすめです。慣れてきたら、目標とするマラソンペースで15〜30分走り、一定のリズムを覚えていきます。
初完走が目標であれば、激しいインターバル走は必須ではありません。速い練習を追加するより、疲労を残さず週3回の練習を続けることを優先しましょう。
フルマラソン初心者向け24週間の練習メニュー

ここでは、本番6か月前から週3回練習する場合のメニューを紹介します。平日に2回、週末に1回走る想定です。各練習の間には、できるだけ休養日を入れてください。
曜日は生活に合わせて変更できます。例えば、火曜日にイージーラン、木曜日に変化をつけた練習、日曜日にロング走を行うと、練習間隔を空けやすくなります。
距離を指定している練習でも、初心者は途中で歩いて構いません。予定を達成するために痛みを我慢したり、走れなかった分を翌日に追加したりしないでください。
24週間メニューで使う練習の目安
- ウォーク・ラン:ウォーキングとゆっくりしたランニングを交互に行います。
- イージー:会話ができる余裕を保って走ります。必要に応じて歩きを入れます。
- やや速め:短い受け答えはできるものの、イージーランより少し集中が必要な強度です。
- 目標ペース:想定する完走タイムから計算したペースです。短い時間から練習します。
- ロング走:イージーペースで長く動き続けます。速さよりも余裕を優先します。
【1〜4週目】ウォーキングから走る習慣へ移行する
| 週 | 平日1回目 | 平日2回目 | 週末 |
|---|---|---|---|
| 1週目 | 速歩30分 | 速歩30分 | ウォーキング40分 |
| 2週目 | 1分走る・2分歩くを30分 | 速歩30分 | ウォーク・ラン45分 |
| 3週目 | 2分走る・2分歩くを35分 | ウォーク・ラン35分 | ウォーク・ラン50分 |
| 4週目 | ウォーク・ラン30分 | 速歩または軽い運動30分 | ウォーク・ラン40分 |
最初の4週間は、運動を生活の一部にする期間です。走行距離は気にせず、運動後に「もう少し続けられそう」と感じる余裕を残します。
4週目は運動量を少し減らす回復週です。順調に走れていても、毎週増やし続けず、定期的に負荷を下げて疲労を抜きましょう。
【5〜8週目】30〜40分のイージーランに慣れる
| 週 | 平日1回目 | 平日2回目 | 週末 |
|---|---|---|---|
| 5週目 | イージー30分 | イージー35分 | 6〜8km |
| 6週目 | イージー35分 | イージー40分 | 8km |
| 7週目 | イージー40分 | イージー40分 | 10km |
| 8週目 | イージー30分 | イージー35分 | 7km |
連続して走れなくても、ウォーキングを挟みながら予定時間を動き続けられれば問題ありません。息が上がる場合は、走る時間を短くして歩く時間を増やしてください。
8週目は回復週です。疲労が残っている場合は、週末の距離をさらに短くするか、ウォーキングに変更します。
【9〜12週目】ロング走を16kmまで延ばす
| 週 | 平日1回目 | 平日2回目 | 週末 |
|---|---|---|---|
| 9週目 | イージー40分 | 40分・最後の10分だけやや速め | 12km |
| 10週目 | イージー45分 | イージー45分 | 14km |
| 11週目 | イージー45分 | やや速め5分を3回 | 16km |
| 12週目 | イージー35分 | イージー40分 | 10〜12km |
平日の「やや速め」は、間に3〜5分のゆっくりしたジョギングを入れてください。息が大きく乱れるほど速く走る必要はありません。
週末のロング走では、水分や補給食を携帯し、本番を意識した練習を始めます。新しい補給食をいきなり大会で使わず、胃腸に問題が出ないかを確認しましょう。
【13〜16週目】20km以上を走れる脚を作る
| 週 | 平日1回目 | 平日2回目 | 週末 |
|---|---|---|---|
| 13週目 | イージー45分 | 50分・最後の15分だけやや速め | 18km |
| 14週目 | イージー50分 | イージー50分 | 20km |
| 15週目 | イージー50分 | 目標ペース8分を3回 | 22km |
| 16週目 | イージー40分 | イージー40分 | 14km |
20km前後になると、足の疲れだけでなく、空腹、のどの渇き、衣類の擦れなどが起こりやすくなります。走ることだけを目的にせず、本番で使う装備と補給方法を試してください。
目標ペースの練習では、8分間走ったあとに3分ほどゆっくり走り、呼吸を整えてから次の1本を始めます。予定のペースを保てない日は、イージーランに変更して構いません。
【17〜20週目】最長28〜30kmのロング走を行う
| 週 | 平日1回目 | 平日2回目 | 週末 |
|---|---|---|---|
| 17週目 | イージー50分 | 50分・目標ペース20分を含む | 24km |
| 18週目 | イージー55分 | イージー55分 | 26km |
| 19週目 | イージー45分 | イージー45分 | 18〜20km |
| 20週目 | イージー50分 | イージー50分 | 28〜30kmまたは最長3時間 |
20週目のロング走は、レース前で最も負荷の高い練習です。28〜30kmは必須ではありません。長い距離に慣れていない人や、走行時間が3時間を大きく超える人は、時間を基準に終了してください。
練習後は翌日だけでなく、数日間の疲労も確認します。階段の上り下りがつらい、睡眠を取っても疲れが抜けない、普段のペースが急に苦しく感じる場合は、その後の練習量を減らしましょう。
【21〜24週目】練習量を減らして本番に備える
| 週 | 平日1回目 | 平日2回目 | 週末 |
|---|---|---|---|
| 21週目 | イージー45分 | 45分・目標ペース15分を含む | 20〜22km |
| 22週目 | イージー40分 | イージー40分 | 14〜16km |
| 23週目 | イージー30分 | 30分・目標ペース5〜10分を含む | 8〜10km |
| 24週目 | イージー20〜30分 | 15〜20分の軽いジョギングまたは休養 | レース本番 |
レース前の2〜3週間は、練習量を段階的に減らして疲労を抜きます。これをテーパリングと呼びます。走る距離は減らしますが、体が重くならないように、短いイージーランや目標ペースの刺激を残します。
この時期に不安を感じても、長距離走を追加してはいけません。直前に走り込んでも持久力が急に高まるわけではなく、疲労や痛みを残す原因になります。
週4回走れる人は短いイージーランを追加する
週3回の練習を続けても疲労が残らず、体調が安定している人は、9週目以降に20〜30分の短いイージーランを追加できます。
追加する日はロング走の前日を避け、速い練習にはしないでください。週4回に増やして疲れが抜けなくなった場合は、すぐに週3回へ戻しましょう。
練習を休んだときは無理に取り戻さない
1回休んだだけであれば、次の予定から再開します。休んだ分を翌日に追加したり、平日の練習とロング走を連続させたりする必要はありません。
体調不良などで1週間以上休んだ場合は、休む前の週よりも距離を短くして再開してください。2週間以上走れなかった場合は、数週間前のメニューに戻すと安全です。
フルマラソン初心者が練習メニューに加えたい体作り

フルマラソンでは、長時間同じ動作を繰り返します。走る練習に加えて、お尻、太もも、ふくらはぎ、体幹を鍛えると、後半までフォームを保ちやすくなります。
筋力トレーニングを週1〜2回行う
初心者は、1回15〜20分程度の筋力トレーニングから始めましょう。ロング走の前日や、脚に強い疲労が残っている日は避けます。
- スクワット:お尻を後ろへ引きながら、椅子に腰掛けるように膝を曲げます。10〜15回を2セット行います。
- ヒップリフト:仰向けで膝を曲げ、お尻を持ち上げます。10〜15回を2セット行います。
- カーフレイズ:壁などに手を添え、かかとをゆっくり上げ下げします。15〜20回を2セット行います。
- プランク:肘とつま先で体を支え、頭からかかとまでを一直線に保ちます。20〜40秒を2セット行います。
- サイドプランク:横向きで肘と足を使って体を支えます。左右20〜30秒ずつ行います。
回数を増やすことよりも、姿勢を崩さず丁寧に動くことを重視してください。関節に痛みが出る種目は中止し、動作や種目を見直しましょう。
走る前は動きながら体を温める
練習前は、いきなり速く走らず、5〜10分ほど歩いて体を温めます。その後、足首回し、脚振り、軽いもも上げなど、動きながら行うウォーミングアップを取り入れましょう。
寒い日は体が温まるまで時間がかかります。最初の10分程度は特にゆっくり走り、呼吸と脚の動きを徐々に整えてください。
練習後は呼吸を整えてからストレッチする
練習直後は急に止まらず、数分歩いて呼吸と心拍を落ち着かせます。その後、ふくらはぎ、太ももの前後、お尻、股関節周辺を無理のない範囲で伸ばしてください。
ストレッチだけで疲労やケガを完全に防げるわけではありません。十分な睡眠、休養、練習量の調整も含めて体を管理することが重要です。
水泳や自転車を補助練習に利用する
走ると脚に疲労が残りやすい人は、水泳、エアロバイク、軽いサイクリングなどを補助練習として利用できます。着地の衝撃を抑えながら、心肺機能を刺激できる点がメリットです。
ただし、補助練習を休養日のたびに行うと、疲労を抜く時間がなくなります。完全に運動を休む日も設けてください。
長距離走とレース本番に向けた水分・補給の練習

フルマラソンでは、走力だけでなく水分とエネルギーの補給も完走を左右します。本番で初めて試すのではなく、ロング走の段階から自分に合う方法を探しましょう。
水分は気候と発汗量に合わせて取る
必要な水分量は、気温、湿度、走る速さ、体格、汗の量によって異なります。決まった量を無理に飲むのではなく、のどの渇きや体調を確認しながら、少量ずつ補給しましょう。
暑い日は、涼しい時間帯に走る、日陰のあるコースを選ぶ、距離を短縮するなどの対応が必要です。頭痛、吐き気、ふらつき、悪寒、判断力の低下などがある場合は、練習を中止して涼しい場所へ移動してください。
60分を超える練習では補給食を試す
60〜90分を超えるロング走では、スポーツドリンク、エネルギージェル、ようかんなど、走りながら取りやすい糖質を試します。
最初は少量から始め、胃の不快感がないか確認してください。長時間走る場合は、1時間あたり30〜60g程度の糖質がひとつの目安になりますが、必要量と受け付ける量には個人差があります。
一度にまとめて食べるよりも、走り始めてから早めに少量を取り、その後も一定間隔で補給する方法が向いています。ジェルを使う場合は、商品ごとの説明を確認し、必要に応じて水と一緒に取りましょう。
普段の食事を極端に減らさない
練習量が増える時期に厳しい食事制限をすると、疲労が抜けにくくなり、練習の質が低下することがあります。体重を急激に落とそうとせず、主食、主菜、副菜をそろえることを意識してください。
走るためのエネルギー源となるごはん、パン、麺類などの炭水化物と、筋肉の回復に必要な肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などのタンパク質を組み合わせます。
レース1週間前から当日までの過ごし方

レース直前は、新しい練習を追加する時期ではありません。疲労を抜き、睡眠、食事、装備を整えてスタートラインに立つことを優先しましょう。
大会で使う装備を早めに準備する
シューズ、ソックス、ウェア、帽子、補給食、ゼッケンを留める道具などを事前に準備します。雨や低温が予想される場合は、使い捨てのレインウェアや防寒用品も確認してください。
大会前日に新しいシューズや補給食を購入するのは避け、ロング走で使用実績のあるものを選びましょう。
食事は慣れたものを選ぶ
レースの2〜3日前からは、普段の食事を基本にしながら、ごはん、パン、麺類などの炭水化物を不足させないようにします。前日に一度だけ大量に食べても、胃腸に負担がかかる可能性があります。
脂っこい料理、食べ慣れていないもの、飲み慣れていないサプリメントは避けます。胃腸が弱い人は、食物繊維や刺激物の取りすぎにも注意してください。
前日は軽い運動か完全休養にする
前日は完全休養でも、10〜20分ほど歩いたり軽く走ったりしても構いません。どちらがよいかは、これまでの練習で体が軽く感じられた方法を選びます。
長距離走や強度の高い筋力トレーニングは行わず、できるだけ普段どおりの時間に就寝しましょう。緊張して眠れなくても、横になって体を休めることが大切です。
当日の朝食はスタートの3時間前を目安にする
朝食は、おにぎり、パン、うどん、バナナなど、練習前にも食べたことのある消化しやすいものを選びます。食べる量やタイミングも、事前のロング走で試しておきましょう。
会場には余裕を持って到着し、荷物預け、トイレ、着替えを済ませます。初心者は長いウォーミングアップを行う必要はありません。軽いウォーキングと体を動かす運動で十分です。
序盤は目標ペースより速く走らない
スタート直後は周囲のランナーにつられて速くなりやすいため、最初の5kmは意識して抑えます。息が弾む場合は速すぎる可能性があります。
前半に時間を稼ごうとすると、後半に大きく失速しやすくなります。給水所で歩く、一定間隔でウォーキングを入れるなど、練習で決めた方法を守りましょう。
フルマラソン初心者の練習メニューに関するよくある質問

初めてフルマラソンを目指す人が迷いやすい、練習期間や頻度、長距離走について回答します。
週2回の練習でも完走できますか?
現在の走力や大会の制限時間によっては可能ですが、週2回だけでは1回あたりの負担が大きくなりやすいため、基本は週3回がおすすめです。
週3回の確保が難しい週は、短いイージーラン1回とロング走1回を行います。休んだ練習を翌週に上乗せする必要はありません。
3か月の練習でフルマラソンを完走できますか?
すでに10km程度を余裕を持って走れ、週3回以上の運動習慣がある人なら、3か月で完走を目指せる場合があります。
運動習慣がない状態から3か月で挑戦すると、短期間で距離を増やすことになり、ケガや疲労のリスクが高くなります。初心者は6か月以上の準備期間を設けましょう。
練習で30kmを走らないと完走できませんか?
30km走は必須ではありません。体力やペースによっては、25km前後または2時間30分〜3時間のロング走で調整する方法もあります。
重要なのは、1回だけ無理に30kmを走ることではなく、数か月かけてロング走を継続し、疲労を回復させながら練習を積み重ねることです。
雨の日は走ったほうがよいですか?
小雨で安全を確保できる場合は、本番の雨対策を確認する練習になります。ただし、大雨、雷、強風、路面凍結などの危険がある日は走らないでください。
安全に走れない日は、休養、筋力トレーニング、エアロバイクなどへ変更します。1回休んでも完走への影響はほとんどありません。
疲れているときもメニューどおり走るべきですか?
強い疲労があるときは、時間や距離を短くするか、ウォーキングや休養に変更してください。予定を守ることよりも、次の練習までに回復できる負荷に抑えることが重要です。
同じペースが何日も苦しく感じる、睡眠の質が落ちる、食欲が低下する、気分が沈むといった変化が続く場合も、練習量を見直しましょう。
【まとめ】初心者は6か月かけて週3回の練習を続けよう

フルマラソン初心者は、週3回の練習を基本にし、ウォーキング、イージーラン、ロング走の順で段階的に距離を延ばしていきましょう。
運動習慣がない場合は、本番まで6か月以上を確保するのが目安です。最初の1か月はウォーキングと短いランニングから始め、3〜4か月目に20km前後、レース約1か月前までに25〜30km程度のロング走を経験します。
最後の2〜3週間は練習量を減らし、疲労を抜いて本番に備えます。練習で42.195kmを走る必要はありません。
予定をすべて達成することよりも、痛みを我慢せず、自分の体力に合わせて継続することが完走への近道です。速さを求めすぎず、会話できるペースを中心に、一歩ずつ準備を進めていきましょう。


