マラソン中にエイドステーションでおすすめの補給食と完走率を高める活用法

マラソン中にエイドステーションでおすすめの補給食と完走率を高める活用法
マラソン中にエイドステーションでおすすめの補給食と完走率を高める活用法
【コンディショニング】最高のパフォーマンスのために

フルマラソンやハーフマラソンに挑戦する際、完走を支える大きな助けとなるのがコース上に設置されたエイドステーションです。特に初心者の方にとって、どのタイミングで何を摂取すれば良いのか、またエイドで提供される飲食物の中で何が自分に合っているのかを判断するのは難しいかもしれません。

この記事では、マラソンのエイドでおすすめの補給食の種類や、自分でも持っておきたい携帯食の選び方、そしてエイドをスムーズに利用するためのマナーやコツを詳しく解説します。適切な補給戦略を立てることで、後半の失速を防ぎ、ゴールまで笑顔で走り抜くための知識を身につけていきましょう。

目次

マラソンのエイドステーションでおすすめしたい補給の基礎知識

マラソンを走り抜くためには、練習と同じくらい「補給」の考え方が重要になります。エイドステーションは単なる休憩所ではなく、体内のエネルギーを枯渇させないための補給拠点として機能しています。まずは、なぜエイドでの補給が必要なのか、その基本的な役割について理解を深めていきましょう。

エネルギー切れによる失速を防ぐための栄養摂取

フルマラソンを走り切るために必要なエネルギー量は、一般的な体型の成人で約2,500kcalから3,000kcalと言われています。しかし、人間の体が筋肉や肝臓に蓄えておけるエネルギー(グリコーゲン)は、せいぜい1,500kcalから2,000kcal程度に過ぎません。

つまり、何も補給せずに走り続けると、レースの後半で必ずエネルギー不足に陥ってしまいます。これが俗に言う「30kmの壁」の正体の一つです。脳や筋肉を動かすための糖質がなくなると、体は重くなり、意識も朦朧としてくる「ハンガーノック」と呼ばれる状態になることもあります。

そのため、空腹を感じる前からこまめに補給を行うことが完走への第一歩となります。エイドステーションでは、バナナやパン、チョコレートなど、素早くエネルギーに変わる炭水化物(糖質)を意識して摂取するように心がけましょう。一度にたくさん食べるのではなく、少しずつ回数を分けるのがコツです。

また、自分でエネルギー補給用のジェルを携帯している場合でも、エイドの提供物を上手に組み合わせることで、荷物を減らしつつ効率的に栄養を補うことができます。エイドで何が出るかを事前に公式サイトのコースマップなどで確認し、自分なりの補給プランを立てておくと安心です。

効率的な水分補給で脱水症状や熱中症を予防する

マラソン中の水分補給は、単に喉の渇きを癒やすだけではなく、血液の循環を保ち、体温の上昇を抑えるために不可欠な要素です。走っている間は呼吸や汗によって、想像以上の水分が失われています。水分が不足すると血液がドロドロになり、筋肉に酸素や栄養が届きにくくなるため、著しいパフォーマンスの低下を招きます。

水分補給の鉄則は、「喉が渇く前に飲む」ことです。喉の渇きを感じた時点ですでに脱水が始まっていると言われています。各エイドステーションで一口か二口ずつ、少量ずつ回数を増やして摂取するのが最も効率的な飲み方です。一度に大量の水を飲むと、胃が重くなったり、脇腹が痛くなったりする原因になります。

また、冷たすぎる水は胃腸に刺激を与えることがあるため、口の中で少し温度をなじませてから飲み込む工夫も有効です。冬場のレースであっても乾燥や呼気から水分は失われているため、夏場と同様にこまめな給水を忘れないようにしましょう。エイドごとに確実に立ち寄る習慣をつけることが大切です。

効率的な水分補給のポイント:

・喉が渇く前から少量ずつ飲む

・エイドごとに必ず一口は水分を摂る

・一度に飲みすぎず、胃への負担を最小限にする

足つりや痙攣を回避するための電解質バランス

レース後半に多くのランナーを悩ませる「足つり」や筋肉の痙攣は、疲労だけでなく体内のミネラルバランスの崩れが原因であることが多いです。汗をかくと水分と一緒にナトリウム、カリウム、マグネシウムなどの電解質が失われます。水だけを飲み続けると体内の塩分濃度が薄まり、神経の伝達が正常に行われなくなるのです。

これを防ぐためには、単なる水ではなく、塩分やミネラルを含んだ飲み物や補給食を積極的に摂る必要があります。スポーツドリンクは塩分が含まれていますが、発汗量が多い場合はそれだけでは不十分なこともあります。エイドに置かれている塩飴、塩タブレット、梅干しなどは、筋肉のトラブルを防ぐための非常に重要です。

特にマグネシウムは筋肉の収縮を調節する働きがあるため、不足すると足がつりやすくなります。エイドで提供される食べ物の中にミネラル分が含まれているか意識してみてください。もし不安がある場合は、自分でもミネラル補給用のサプリメントを準備しておき、定期的に摂取することで、最後まで足を動かし続けるためのサポートになります。

公式エイドで提供されるおすすめの食べ物と飲み物の種類

大会が運営する公式エイドステーションには、ランナーを支えるための様々な飲食物が用意されています。ここでは、一般的に多くの大会で見られる定番のメニューと、それぞれの栄養的なメリットについて解説します。何を食べれば良いか迷った時の参考にしてください。

素早くエネルギーに変わるバナナやパンなどの炭水化物

多くのマラソン大会でメインの補給食として用意されているのが、バナナです。バナナは糖質が豊富で吸収が早く、エネルギーへの変換効率が非常に高い果物です。また、カリウムも多く含まれているため、筋肉の痙攣予防にも効果的です。皮が剥かれた状態で一口サイズにカットされていることが多く、走りながらでも食べやすいのが魅力です。

また、中盤以降のエイドでは、小さなパンやバウムクーヘン、カステラなどが提供されることもあります。これらは噛み応えがあり、空腹感を満たしてくれるだけでなく、貴重な炭水化物源となります。ただし、水分が少ないため、食べる際は必ず水やスポーツドリンクと一緒に摂取し、喉に詰まらないよう注意が必要です。

これらの炭水化物は、摂取してからエネルギーとして使えるようになるまでにある程度の時間がかかります。そのため、「お腹が減って力が出ない」と感じてから食べるのでは遅すぎます。まだ元気がある15km地点から25km地点あたりで、計画的に食べておくのが後半の粘りを生むコツと言えるでしょう。

塩飴や梅干しで失われた塩分を効率よく補う

甘いものばかりを食べていると、口の中が甘ったるくなり、食欲が落ちてしまうことがあります。そんな時に嬉しいのが、梅干しや塩飴、さらには漬物といった塩気のある補給食です。これらは失われたナトリウム(塩分)を補うのに最適で、クエン酸による疲労回復効果も期待できます。

梅干しは一粒食べるだけで唾液の分泌を促し、口の中をさっぱりさせてくれる効果があります。ただし、種をコース上に捨てないなどのマナーは守りましょう。塩タブレットはラムネのように噛み砕いて摂取できるため、咀嚼が難しい後半のレースでも手軽にミネラルを補給できる優れたアイテムです。

最近では、エイドにレモンやグレープフルーツなどの柑橘類が置かれていることもあります。ビタミンCやクエン酸の補給になり、リフレッシュ効果が高いため、精神的な疲れを感じた時に手に取るのがおすすめです。塩分補給と酸味の摂取を組み合わせることで、体調の変化に柔軟に対応していくことができます。

水とスポーツドリンクを状況に応じて使い分けるコツ

エイドステーションのテーブルには、通常「水」と「スポーツドリンク」の2種類が並んでいます。多くの場合、先にスポーツドリンクが置かれ、その後に水が続く配置になっています。基本的には、糖質と電解質を同時に摂取できるスポーツドリンクをメインに選ぶのがマラソンのセオリーです。

しかし、スポーツドリンクは甘みが強いため、飲み続けると口の中がベタつくことがあります。また、持参したエナジージェルを飲んだ直後は、甘みを流すために真水が欲しくなるはずです。このような場合は、スポーツドリンクを飲んだ後の次のテーブルで水を少量含み、口をゆすぐようにして飲むのが賢い方法です。

さらに、水には飲む以外にも「体にかける」という使い道があります。気温が高い日や、筋肉が熱を持っていると感じる時、首筋や脚に水をかけて冷やすことで、深部体温の上昇を抑えることができます。飲むのはスポーツドリンク、冷やす・ゆすぐのは水という具合に、目的を持って使い分けましょう。

補足情報:スペシャルドリンクについて

一部の公認大会やエリート枠のランナーには、自分専用のボトルを置ける「スペシャルドリンク」制度があります。しかし、一般的な市民ランナーはエイドにあるものか自分で携帯するものを使います。エイドの配置を事前に把握することが唯一の準備となります。

地域の特色豊かな「ご当地エイド」を楽しむ際の判断基準

都市マラソンや地方の大会では、その土地の名産品がエイドで提供されることがあります。お団子、そば、そうめん、豚汁、さらにはステーキや地元のフルーツなど、豪華なメニューが並ぶことも珍しくありません。これらは「完走のご褒美」として楽しみにしているランナーも多いでしょう。

ただし、ご当地エイドを楽しむには少し注意が必要です。固形物や油分の多いもの、刺激の強いものは消化に時間がかかり、胃もたれの原因になることがあります。特に記録を狙っている場合や、すでに胃腸が疲れている後半に重いものを食べると、走れなくなってしまうリスクもあります。自分の体調と相談しながら選びましょう。

食べ過ぎに注意しつつ、少しずつ味見をする程度に留めるのが完走への安全策です。また、人気のメニューは混雑しやすく、タイムロスにつながることもあるため、あらかじめ「このエイドだけは寄る!」と決めておくのがスマートです。地元の温かいおもてなしを楽しみつつ、無理のない範囲でエネルギーを補給しましょう。

自分で用意して持ち運びたいおすすめのマラソン補給食の選び方

エイドステーションの食べ物だけでも理論上は完走可能ですが、個人の体質や走るペースによっては不十分な場合もあります。自分に合った補給食を携帯しておくことで、より確実に目標を達成できるはずです。ここでは、ランナーが持ち運ぶべきおすすめの携帯食を紹介します。

胃腸への負担が少なく高カロリーなエナジージェル

マラソンランナーの携帯食として最もポピュラーなのが、エナジージェルです。1パックでバナナ約1.5本分から2本分に相当する100〜120kcal程度を摂取でき、ポケットやポーチに入れても邪魔になりません。液状に近いため咀嚼の必要がなく、走りながら素早くエネルギーを補給できるのが最大のメリットです。

ジェルの選び方で大切なのは、「味の好み」と「飲み込みやすさ」です。非常に甘くて濃厚なものから、酸味が効いてさっぱりしたものまで多種多様です。中には、ゆっくりエネルギーに変わる「持続型」の糖質を含んだものもあり、レース後半の粘りをサポートしてくれます。市販のものをいくつか試走の際に試して、口に合うものを見つけておきましょう。

また、最近ではカフェインが含まれているジェルも人気です。カフェインには集中力を高め、疲労感を感じにくくさせる効果があるため、特に苦しくなる30km以降の切り札として準備しておくのがおすすめです。ただし、胃が荒れやすい人はカフェインの過剰摂取に注意が必要ですので、自分の耐性を把握しておいてください。

腹持ちが良くエネルギーが持続しやすいスポーツ羊羹

ジェルの甘ったるい味が苦手、あるいは少しお腹に溜まる感じが欲しいというランナーに人気なのが、スポーツ羊羹です。伝統的な羊羹をベースに、塩分を加えたり、片手で押し出して食べられるようなパッケージに工夫したりされています。羊羹は低脂質で高糖質なため、マラソンの補給食として非常に優秀です。

和菓子の自然な甘みは、疲れた心身をリラックスさせてくれる効果もあります。また、ジェルに比べて「食べた満足感」が得られるため、空腹を感じやすいゆっくりペースのランナーにも適しています。スティックタイプのものを選べば、ゴミも最小限で済み、走りながら少しずつ噛んで摂取することが可能です。

ただし、羊羹はジェルに比べると消化・吸収に若干の時間がかかります。そのため、レースの序盤から中盤にかけてのエネルギー源として活用し、最後の一踏ん張りは即効性のあるジェルに切り替えるといった組み合わせも検討してみてください。和のエネルギーを味方につけて、安定したペース維持を目指しましょう。

練習で一度は試しておきましょう。本番で初めて食べる補給食は、味が合わなかったり胃を受け付けなかったりするリスクがあります。LSD(長い距離をゆっくり走る練習)の際に、実際に走りながら食べてみることを強くおすすめします。

筋肉のダメージを軽減し回復を助けるアミノ酸サプリメント

エネルギー源としての糖質だけでなく、筋肉をサポートするアミノ酸(特にBCAA)もマラソン中には重要です。BCAAは運動中の筋肉の分解を抑え、疲労感を軽減する働きがあると言われています。レース前、あるいはレース中に定期的に摂取することで、後半の足の重さを和らげることが期待できます。

携帯用のアミノ酸サプリメントには、粉末タイプやゼリータイプがあります。粉末は軽量で持ち運びやすいですが、走りながら飲むとむせることがあるため、必ず給水ポイントの直前で口に含み、水と一緒に流し込むようにしましょう。ゼリータイプはそのまま飲める手軽さがありますが、少し重さがあるのが難点です。

また、アミノ酸だけでなくクエン酸が配合されているものも多く、エネルギー代謝をスムーズにする役割を果たしてくれます。30km以降の「ここが踏ん張りどころ」というタイミングで投入できるよう、ポーチの取り出しやすい位置にセットしておくと、精神的な支えにもなってくれるはずです。

マグネシウム配合で筋肉のトラブルを未然に防ぐ補給アイテム

足つり対策として特化しているのが、マグネシウムを豊富に含む補給アイテムです。マグネシウムは筋肉の弛緩を助ける成分ですが、非常にデリケートなミネラルで、不足すると自分の意思に反して筋肉が固まってしまうことがあります。これを防ぐために、液体タイプや顆粒タイプのマグネシウムサプリを携帯するランナーが増えています。

これらは「お守り」のような役割も果たしてくれます。足に違和感が出始めた時や、ピクピクと痙攣の予兆を感じた時に素早く摂取することで、本格的な足つりを未然に防げる可能性が高まります。マグネシウム配合のジェルなども販売されているため、エネルギー補給とセットで行うと効率的です。

ただし、マグネシウムは一度に多量に摂取するとお腹が緩くなる体質の人もいます。そのため、あらかじめ自分の許容量を確認しておくことが重要です。レース当日は、足がつりやすい中盤以降に備えて1〜2個用意しておくと、トラブルに対する安心感が格段に変わるでしょう。

エイドステーションをスムーズかつ安全に利用する実践的な技術

マラソン大会のエイドステーションは、多くのランナーが一度に集まるため、非常に混雑しやすくなります。スムーズに利用しつつ、自分や周囲の安全を守るためには、いくつかのテクニックとマナーを知っておく必要があります。ここでは、現場で役立つ実践的な動き方を解説します。

走りながらでも確実に給水カップを受け取るテクニック

給水所でコップを取る際、慌てて手を伸ばして倒してしまったり、水がこぼれて少ししか飲めなかったりした経験はありませんか。コップを確実に取るコツは、「ターゲットを一つに絞り、上から押さえるように取る」ことです。テーブルの端に置かれているコップではなく、少し内側の安定したものを狙いましょう。

指をコップの中に入れるようにして引っ掛けると、落とす確率が下がります。また、ボランティアの方が手渡ししてくれる場合は、相手の目を見てスピードを合わせ、感謝の気持ちを込めて受け取りましょう。この時、急に立ち止まったり、横にスライドしたりするのは非常に危険ですので、直進的な動きを意識してください。

コップを受け取ったら、そのまま飲み始めるのではなく、一度コースの端に寄りながら呼吸を整えます。走りながら飲むのが難しい場合は、無理をせず数歩歩いて飲んでも構いません。周囲の状況を確認しながら、自分のペースで確実に体内に水分を取り入れることを最優先しましょう。

むせずに水分を摂取する飲み方の工夫

走りながらカップの水をそのまま飲もうとすると、鼻に入ったり、気管に入ってむせたりすることがあります。これを防ぐためには、紙コップの口を「指でつぶして細くする」というテクニックが非常に有効です。コップの縁を両側から挟むように折ることで、飲み口を小さく調整できます。

こうすることで、水がドバッと出てくるのを抑え、少しずつ口に流し込むことができます。この方法は、特に呼吸が荒くなっているレース後半で威力を発揮します。また、一気に飲み込むのではなく、一度口の中に溜めてから、呼吸のタイミングに合わせてゆっくり飲み下すようにすると、胃への刺激も少なくなります。

もしスポーツドリンクと水の両方を飲みたい場合は、まずスポーツドリンクを摂取し、その後に水で口をゆすぐようにすると、後味もスッキリします。飲み終わったコップは、必ず次に設置されているゴミ箱に捨てるようにしましょう。コース上に捨てると他のランナーの転倒の原因になり、非常に危険です。

給水の飲み方のポイント:

・コップの口を細くつぶして飲み口を作る

・一口ずつ、呼吸のリズムに合わせて飲む

・残った水は無理に飲まず、ゴミ箱へ捨てる

周囲のランナーと接触しないためのエイドでの立ち回り

エイドステーション付近では、急な進路変更や急停車による接触事故が多く発生します。給水を取る際は、手前から周囲の状況を確認し、あらかじめ「どのテーブルに行くか」を決めておきましょう。手前のテーブルは混みやすいため、少し奥にあるテーブルを狙うのがスムーズに受け取るためのテクニックです。

給水を取り終わった後も注意が必要です。飲み終わってすぐにコップを捨てようとして、急に立ち止まったり進路を変えたりすると、後ろから来るランナーと衝突する恐れがあります。コップを持ったまましばらく走り、ゴミ箱が見えてから緩やかにコース端へ寄るようにしましょう。

また、自分が必要ないエイドであっても、給水所の周辺は他のランナーの動きが複雑になります。無理に追い越そうとせず、全体の流れに合わせて通過する心の余裕を持つことが、事故を防ぐことにつながります。お互いに譲り合いの精神を持ち、安全なコース環境を維持しましょう。

混雑を避けて時間をロスしないテーブルの選び方

多くの大会では、エイドステーションに長いテーブルが何台も並べられています。初心者の多くは最初に見えてきた一番手前のテーブルに殺到してしまいがちですが、ここは最も混雑し、水の補充が追いついていないこともあります。スムーズに給水を行いたいなら、「奥のテーブル」を狙うのが鉄則です。

奥のテーブルは比較的空いており、自分のペースで落ち着いてコップを手に取ることができます。また、ボランティアの方も余裕を持って対応してくれることが多いです。手前の混雑を横目に、リラックスして奥のテーブルへ進むことで、無駄なタイムロスを減らし、体力的な消耗も抑えることができます。

食べ物(給食)についても同様です。特定のメニューに列ができている場合は、無理に並ばず、次のエイドに期待するか、携帯食で代用する決断も必要です。エイドは「休む場所」ではなく「走り続けるための通過点」であることを意識して、効率的な立ち回りを心がけましょう。

コンディションや目標に応じたおすすめの補給スケジュール

マラソンの補給に「正解」は一つではありませんが、その日の天候や自分の体調、目指すタイムによって戦略を柔軟に変えることが成功のポイントです。ここでは、状況に応じたおすすめの補給スケジュールや考え方についてお伝えします。

気温が高い日のレースで注意すべき水分と塩分の比率

気温が20度を超えるような暑い日のレースでは、通常よりも発汗量が増え、脱水や熱中症のリスクが跳ね上がります。この時、水だけを大量に飲んでしまうと、体内のナトリウム濃度が急激に下がる「低ナトリウム血症」を引き起こし、頭痛や吐き気、ひどい場合には意識障害を招く恐れがあります。

暑い日は、意識的に「スポーツドリンク」と「塩分補給」をセットで行うようにしてください。エイドごとに一口の給水は必須とし、10kmごとに塩タブレットや塩飴を摂取するなどの強化策が必要です。また、体温を下げるために、水を頭や首筋にかける「掛水」も積極的に活用しましょう。

さらに、暑さで食欲が落ちやすいのも特徴です。固形物が喉を通らなくなることが多いため、携帯する補給食はジェルや液状のものに絞り、胃腸への負担を最小限に抑えながらエネルギーを確保する工夫をしましょう。無理に食べようとせず、水分とミネラルの確保を最優先に考えたプランを組み立ててください。

胃腸が弱ってしまった時に試したい補給の工夫

レース後半、走る振動や疲労によって消化機能が低下し、何を食べても受け付けなくなる「胃腸トラブル」に見舞われることがあります。特に初心者は無理なペースアップや補給の失敗で胃が動かなくなってしまうことが少なくありません。こうなった場合、無理に固形物を詰め込むのは逆効果です。

胃腸が弱っていると感じたら、一度補給を「水分のみ」に切り替えて様子を見ましょう。冷たいスポーツドリンクが辛い場合は、エイドに温かい飲み物があればそれを、なければ水を少しずつ口に含みます。また、コーラが提供されている大会もあり、適度な糖分と炭酸が胃を刺激して、一時的に体調が回復することもあります。

携帯しているジェルを飲む際も、一度に全て飲み込まず、数回に分けて少量ずつ摂取するようにします。胃腸のトラブルは一度起きると回復が難しいため、「少し違和感がある」段階で早めに対処するのが賢明です。走るのを少し歩きに変えて、呼吸を整えながら消化を待つのも、完走するための立派な戦略です。

後半の粘りを生み出すカフェイン入りの補給食の活用

マラソンの最も苦しい30km地点を過ぎると、肉体的な疲労だけでなく、精神的な集中力も切れてきます。そんな時の「着火剤」として有効なのが、カフェイン配合の補給食です。カフェインには神経を興奮させ、痛みや疲労感を感じにくくさせる覚醒効果があるため、ラストスパートをかける際の強力な味方になります。

ただし、カフェインには利尿作用もあるため、レースの序盤から摂取しすぎるとトイレが近くなるというリスクがあります。そのため、摂取のタイミングは「残り10km〜7km」あたりがおすすめです。最も辛い時間帯に合わせてカフェイン入りのジェルを投入することで、ゴールまでもう一度気持ちを奮い立たせることができるでしょう。

また、普段からコーヒーなどをよく飲む人は、レース数日前からカフェインを断つ「カフェイン断ち」を行うことで、本番での効果を高める手法もあります。しかし、これは体質に左右されるため、まずは普段の練習でカフェイン入りジェルの効果を試してみて、自分に合う摂取のタイミングを見つけておきましょう。

距離(目安) 補給のポイント おすすめのアイテム
スタート前 エネルギーと水分をチャージ バナナ、ゼリー飲料、水
〜15km 早めの糖質摂取を開始 スポーツドリンク、スポーツ羊羹
15〜30km エネルギーと塩分を継続補給 エナジージェル、バナナ、塩飴
30km〜 カフェインとミネラルで粘る カフェイン入りジェル、マグネシウム

マラソンのエイドステーション活用とおすすめ補給戦略のまとめ

まとめ
まとめ

マラソンを最後まで走り切るために、エイドステーションはなくてはならない存在です。そこで提供される水やスポーツドリンク、バナナや塩飴などは、科学的な根拠に基づいてランナーの体を支えるためのラインナップとなっています。まずはエイドにあるものを賢く利用し、自分に足りない部分を携帯食で補うというバランスを考えましょう。

特におすすめなのは、「喉が渇く前、お腹が空く前」からのこまめな補給です。一度失われたエネルギーや水分を取り戻すのには時間がかかります。たとえ元気に感じていても、各エイドで少量ずつ摂取し続けることが、30km以降の「壁」を乗り越えるための確実な準備となります。

また、技術面やマナーも忘れてはいけません。紙コップの口をつぶして飲む、奥のテーブルを狙う、ゴミはゴミ箱へ捨てるといった小さな工夫が、あなた自身のストレスを減らし、大会全体の安全な運営を支えることにつながります。ボランティアの方々への感謝の気持ちを忘れずに、エイドを上手に活用してください。

最後に、自分専用の携帯補給食を1〜2種類持っておくことで、「いつでもエネルギーを補える」という精神的な安心感が生まれます。ジェルやアミノ酸サプリなどをポーチに忍ばせ、自分なりの補給プランを楽しみながら実践してみましょう。適切な補給とエイドの活用によって、あなたの完走という素晴らしい目標が達成されることを応援しています。

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