フルマラソン完走や自己ベスト更新を目指すランナーにとって、エネルギー補給は勝敗を分ける重要な要素です。人間が体内に蓄えられるエネルギー量には限界があり、30km地点で訪れる「壁」を乗り越えるためには、適切なタイミングでの栄養補給が欠かせません。
しかし、市販されている補給食は種類が多く、どれを選べば良いか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。味の好みだけでなく、成分や吸収の速さ、携帯性など、チェックすべきポイントは多岐にわたります。
この記事では、マラソン用エナジージェルを徹底的に比較し、あなたに最適な一本を見つけるためのポイントを詳しく解説します。自分に合ったジェルを選んで、最後まで失速しない力強い走りを手に入れましょう。
1. マラソンでエナジージェルを比較する際に重視すべき3つのポイント

数多くのエナジージェルの中から自分に合ったものを選ぶためには、まず基準を知ることが大切です。単に「人気があるから」という理由だけで選ぶと、レース中に胃腸を痛めたり、味が合わなくて飲めなくなったりするリスクがあります。
ここでは、比較の軸となる「エネルギー量」「消化吸収の良さ」「味と食感」という3つの視点から、選び方の基礎知識を整理していきましょう。これらを意識するだけで、レース後半の粘りが大きく変わってきます。
補給できるカロリー量と持続性の確認
エナジージェルを比較する上で最も基本的な指標となるのが、1パックあたりに含まれる「エネルギー(カロリー)量」です。多くのジェルは100kcalから120kcal程度に設定されていますが、中には160kcalを超える高エネルギーなタイプも存在します。
フルマラソンでは、体重や運動強度にもよりますが、一般的に2,500kcal以上のエネルギーを消費すると言われています。体内の糖質だけでは足りない分を補うため、効率よくカロリーを摂取できるものを選びましょう。また、単糖類(速効性)と多糖類(持続性)がバランスよく配合されているものは、スタミナを維持しやすくなります。
高カロリーなものは1回の摂取で多くのエネルギーを得られる反面、粘度が高く飲みにくい場合もあります。自分が1回のレースで何kcal補給する必要があるのかを計算し、ジェルの個数と相談しながら選ぶのがコツです。
胃腸への負担を考えたテクスチャーの差
走っている最中は血液が筋肉に集中するため、胃腸の消化能力が著しく低下します。そのため、エナジージェルを比較する際は「胃に優しいかどうか」が非常に重要です。テクスチャー(質感)には、ドロドロとした高粘度タイプと、サラサラとした低粘度タイプがあります。
高粘度タイプは少量で高エネルギーを摂取できますが、人によっては胃に溜まる感覚や、喉が渇く感覚を覚えることがあります。一方で、水分量の多いサラサラしたタイプは、水なしでも飲みやすく胃への負担も少なめですが、その分パッケージが大きくなりやすく、持ち運びに工夫が必要です。
最近では「ハイドロゲル技術」のように、胃の中でカプセル化されて腸で吸収を促す特殊なタイプも登場しています。自分の胃腸の強さに合わせて、無理なく飲み込める質感のものを選ぶことが、後半の失速を防ぐポイントになります。
味のバリエーションと飲みやすさ
「味」は軽視されがちですが、過酷なレース後半では非常に重要な要素です。疲労がピークに達すると、甘すぎるものを受け付けなくなったり、特定の香りに不快感を覚えたりすることがあります。エナジージェルを比較する際は、好みのフレーバーがあるかどうかもチェックしましょう。
一般的なフルーツ系のほか、コーヒー味、コーラ味、さらには塩気が効いた梅味など、バリエーションは豊富です。甘いジェルばかりだと飽きてしまうため、レース前半は甘い系、後半はさっぱりした酸味系や塩気のある系、といったように使い分けるランナーも多くいます。
また、海外製のジェルは味が濃く設定されていることが多いため、日本人の口に合うかどうかも試しておくべきです。練習で実際に食べてみて、「美味しい」と感じられるものを選ぶことが、精神的なリフレッシュにもつながります。
2. タイプ別おすすめエナジージェル比較表と特徴解説

ここからは、実際に人気のあるエナジージェルをいくつかのタイプに分類して比較していきます。それぞれの製品には独自の強みがあり、ランナーの目的によって最適な選択肢は異なります。
まずは、主要なジェルの特徴を一覧表で確認してみましょう。自分の重視する項目(カロリー、マグネシウムの有無、カフェインの有無など)に注目してご覧ください。
| 製品名 | エネルギー | 特徴・成分 | おすすめの人 |
|---|---|---|---|
| マグオン(Mag-on) | 120kcal | 水溶性マグネシウム配合 | 足つりが心配な方 |
| モルテン(Maurten) | 100kcal | 高濃度炭水化物・低刺激 | 胃腸が弱い・記録狙い |
| アミノバイタル | 100kcal以上 | アミノ酸(BCAA)配合 | 疲労を軽減したい方 |
| ウィンゾーン | 115kcal | ヒドロキシクエン酸配合 | 脂肪燃焼も活用したい方 |
| メダリスト | 105kcal | 超小型・高粘度 | 荷物を減らしたい方 |
足つり対策に強い!マグネシウム配合ジェル
マラソン後半で多くのランナーを悩ませるのが「足のつり」です。この対策として非常に高い支持を得ているのが「マグオン(Mag-on)」です。このジェルの最大の特徴は、吸収率の高い水溶性マグネシウムが豊富に含まれている点にあります。
マグネシウムは筋肉の収縮を正常に保つ働きがあるため、不足すると足がつりやすくなります。レース中に汗とともに失われるミネラルを補給できるマグオンは、完走を目指す初心者からシリアスランナーまで幅広く愛用されています。味もレモンやピーチ、梅など日本人に馴染みやすいものが揃っています。
テクスチャーはやや粘度がありますが、水と一緒に飲めばスッと胃に収まります。特に30km以降の勝負どころで、筋肉のトラブルを未然に防ぎたいときに頼りになる一本です。後半の「お守り」として1〜2個持っておくのがおすすめです。
世界のトップ層が支持する高機能ジェル
現在、フルマラソンの世界記録保持者をはじめとする多くのトップエリートランナーが使用しているのが「モルテン(Maurten)」のジェルです。他のジェルとの決定的な違いは、独自の「ハイドロゲル技術」にあります。
通常のジェルは糖分の濃度が高すぎると胃に負担をかけますが、モルテンは胃の酸に触れるとジェル状に固まり、そのまま腸へと運ばれます。これにより、高濃度のエネルギーを効率よく、かつ胃へのストレスを最小限に抑えながら吸収することが可能になりました。味は非常に控えめな甘さで、人工的なフレーバーも一切含まれていません。
価格は他のジェルに比べて高価ですが、その分パフォーマンスへの貢献度は高いと言えます。「レース後半に胃が痛くなって補給できなくなる」という悩みを持つランナーにとって、最も有力な選択肢となるでしょう。
疲労軽減をサポートするアミノ酸配合タイプ
エネルギー補給だけでなく、筋肉のダメージを抑えたい場合には「アミノバイタル」などのアミノ酸配合ジェルが有効です。アミノ酸(特にBCAA)は、運動中の筋肉の分解を抑え、疲労感を軽減する効果が期待できます。
マラソンは長時間にわたる全身運動であるため、エネルギー源である糖質が枯渇してくると、体は自分の筋肉を分解してエネルギーを作り出そうとします。これが後半のスタミナ切れや翌日の激しい筋肉痛の原因となります。アミノ酸を適宜摂取することで、この分解を抑制し、最後まで動き続ける筋肉をサポートします。
アミノバイタルシリーズは、コンビニやドラッグストアでも入手しやすく、ゼリー飲料に近い感覚で飲めるものも多いため、初めてフルマラソンに挑戦する方にも扱いやすいのが魅力です。エネルギー量だけでなく「コンディショニング」も同時に行いたい方に適しています。
アミノ酸入りのジェルは、レース中盤から後半にかけて摂取するのが効果的です。筋肉が悲鳴を上げ始める前に投入しましょう。
3. 人気ブランドの特徴を詳しく知ろう

エナジージェルの比較において、ブランドごとの個性を理解しておくことは、自分に合ったものを選ぶ近道になります。国内ブランドから海外ブランドまで、それぞれ開発の背景やこだわりのポイントが異なります。
ここでは、ランナーの間で特にシェアの高い4つのブランドをピックアップして、その詳細を深掘りしていきます。それぞれのブランドがどのようなランナーをターゲットにしているかが見えてくるはずです。
圧倒的人気を誇る「マグオン(Mag-on)」
マグオンは、日本のサプリメントメーカーが開発した、まさに「日本人のための」エナジージェルです。前述したマグネシウム配合という特徴に加え、フレーバーの完成度が非常に高いことで知られています。特に「梅味」や「グレープフルーツ味」は、甘ったるさがなく、疲れた体でも受け入れやすいと評判です。
また、パッケージの開封しやすさも魅力の一つです。手袋をしたままでも切りやすく、飲み口が広すぎないため、走りながらでもこぼさずに摂取できます。1包あたり120kcalとエネルギー量も十分で、メインの補給食として非常にバランスが良い製品です。
最近ではカフェイン入りのラインナップも増えており、レース終盤の集中力を高めるための選択肢も充実しています。初めてのフルマラソンで「何を揃えればいいか分からない」という方は、まずマグオンを選んでおけば間違いありません。
機能性を極めた「モルテン(Maurten)」
スウェーデン発のモルテンは、スポーツ栄養学の世界に革命を起こしたブランドです。最大の特徴は、炭水化物の含有量が高いにもかかわらず、胃腸トラブルが極めて少ないことです。多くのランナーが「ジェルを飲むと胃が重くなる」という不満を抱えていましたが、モルテンはこの問題を科学的に解決しました。
成分は、マルトデキストリンと果糖、そして天然由来の成分のみと非常にシンプルです。着色料や保存料、香料を一切使用していないため、ケミカルな味が苦手な方にも適しています。質感はゼリーを少し固めたような独特な感触で、口の中で噛むようにして飲み込みます。
価格設定は強気ですが、それに見合うだけの圧倒的な吸収スピードとエネルギー効率を誇ります。サブ3やサブ3.5といった高い目標を掲げるシリアスランナーにとって、勝負どころでの信頼感は他の追随を許しません。
コスパと機能性のバランスが良い「アミノバイタル」
味の素が展開するアミノバイタルは、アミノ酸研究の知見を詰め込んだ信頼のブランドです。マラソン用の「アミノバイタル アミノショット」は、小型のポーチ形状で携帯性に優れ、片手で簡単に開封できる工夫がなされています。
このブランドの強みは、エネルギー補給だけでなく「アミノ酸によるダメージ軽減」をセットで考えられる点です。1本でエネルギーとBCAA(分岐鎖アミノ酸)を同時に摂取できるため、複数のサプリメントを持ち歩く手間が省けます。味もリンゴ味など馴染みのあるものが多く、非常に飲みやすく設計されています。
また、全国のスポーツショップや一部のコンビニで購入できる入手性の良さも大きなメリットです。価格も比較的リーズナブルなため、練習中から気軽に使用して、自分に合うかどうかを確認しやすいブランドと言えるでしょう。
即効性を求めるなら「メイタン(梅丹本舗)」
「メイタン」の愛称で親しまれる梅丹本舗のサイクルチャージは、古くから多くのランナーやサイクリストに支持されてきた実力派です。梅のエキスを凝縮したこのジェルは、非常に強力な刺激と即効性が特徴です。
特に「2RUN(ツゥラン)」という名前のサプリメントや、カフェインを大量に配合した「ゴールド」タイプは、ここぞという時の起爆剤として定評があります。味は非常に濃い梅味で、眠気や疲れを吹き飛ばすような酸味と塩気があります。この強烈な味が、疲弊した脳をシャキッとさせてくれるのです。
パッケージは非常にコンパクトで、ポケットに入れてもかさばりません。ただし、その濃さゆえに水分と一緒に摂ることが推奨されます。レース後半、意識が朦朧としてきたときに自分を奮い立たせるための「秘密兵器」として活用するのが賢い使い方です。
4. 完走・自己ベスト更新のための正しい摂取タイミング

どんなに優れたエナジージェルを比較して選んでも、飲むタイミングを間違えると、その効果を最大限に発揮することはできません。マラソンはエネルギーの先出しが基本です。お腹が空いた、力が出ないと感じてから飲んだのでは、吸収されるまでに時間がかかり、失速を食い止めることが難しくなります。
ここでは、42.195kmを走り抜くための理想的な摂取スケジュールを紹介します。自分の目標タイムや走行ペースに合わせて、どのタイミングでどのジェルを投入するかをシミュレーションしてみましょう。
スタート前から10km地点までの準備期間
レースはスタート前から始まっています。スタートの30分から1時間前には、エネルギーを充填しておく必要があります。この時はジェルでも良いですし、消化の良いバナナやカステラなどを軽く食べておくのも一つの方法です。スタート直前のジェル補給は、血糖値の急上昇と急降下(インスリンショック)を避けるため、あまり早すぎないタイミングで行いましょう。
走り始めてから最初の10km付近では、まだ体内にエネルギーが十分残っていると感じるはずです。しかし、ここで最初の1個を摂取しておくのが完走へのコツです。まだ胃腸が元気に動いているうちに、持続性の高いエネルギーを送り込んでおきましょう。
この段階では、アミノ酸配合のタイプや、ゆっくりと吸収される多糖類メインのジェルが向いています。喉が渇く前に、給水所の水と一緒に流し込むようにしてください。早めの補給が、30km以降のスタミナ温存につながります。
エネルギー切れを防ぐ20km〜30kmの勝負どころ
ハーフ地点を過ぎると、徐々に体内のグリコーゲンが減少してきます。20kmから30kmの間は、最もエネルギー消費が激しくなる時間帯です。ここでは10kmおき、あるいは5kmおきなど、あらかじめ決めたルールに従って規則正しくジェルを摂取しましょう。
この時間帯におすすめなのは、マグネシウム入りのジェルです。筋肉の疲労が蓄積し、足がつるサインが出始める前にミネラルを補給しておきます。また、単調な走りに飽きてくる頃なので、気分転換に違う味のジェルを投入するのも効果的です。
【20km〜30kmの補給プラン例】
・20km地点:マグネシウム配合のマグオン(レモン味)
・25km地点:気分転換のためのアミノバイタル(リンゴ味)
・30km地点:最も信頼しているメインジェル(モルテンなど)
このように、距離ごとに摂るものを決めておくと、走ることに集中しやすくなります。胃腸が疲れ始めている場合は、サラサラした低粘度のジェルに切り替えるなどの柔軟な対応も必要です。
ラストスパートをかける35km以降のカフェイン活用
35kmを過ぎると、精神的な辛さもピークに達します。ここでの最後の一押しにおすすめなのが、カフェイン配合のエナジージェルです。カフェインには中枢神経を刺激し、疲労感を感じにくくさせたり、集中力を高めたりする効果があります。
最後の1個として、カフェインを50mg〜100mg程度含んだジェルを投入しましょう。メイタンのゴールドや、マグオンのカフェイン入りなどが定番です。カフェインの効果が現れるまでには20〜30分程度かかるため、ラストスパートをかけたい地点の少し前で飲むのがポイントです。
ただし、カフェインには利尿作用があるため、トイレが近くなるリスクも考慮しなければなりません。また、カフェインへの感受性は個人差が大きいため、必ず練習で試して「ドキドキしすぎないか」「胃が痛くならないか」を確認しておいてください。最後は気合だけでなく、科学の力も借りてゴールを目指しましょう。
失敗を防ぐ!レース中にジェルを飲むコツ
エナジージェルの摂取を成功させるためには、ちょっとしたテクニックが必要です。最も避けたいのは、ジェルの封を切るのに手こずって、走りのリズムを崩したり、中身をウェアにこぼしたりすることです。最近のジェルは切り口が工夫されていますが、焦っているとうまくいかないこともあります。
そこでおすすめなのが「少しずつ数回に分けて飲む」方法です。一度に全量を飲み込むと、急激な血糖値の上昇を招き、その後の反動でかえって疲労を感じる(血糖値スパイク)ことがあります。一口飲んではキャップを閉める(または口を折る)、というように少しずつ摂取すると、エネルギー供給が安定します。
また、必ず給水所の「水」とセットで飲むようにしましょう。スポーツドリンクと一緒に飲むと糖分過多になりやすく、浸透圧の関係で吸収が遅れたり、喉が余計に渇いたりすることがあります。水で薄めながら胃に送り込むのが、最も効率的な吸収方法です。
5. エナジージェル選びでよくある悩みと解決策

エナジージェルを比較して準備万端で挑んでも、レース中には予期せぬトラブルが起こるものです。特にフルマラソンという過酷な状況下では、普段なら気にならないことが大きなストレスになることもあります。
ここでは、多くのランナーが経験する代表的な悩みを取り上げ、その解決策を提案します。あらかじめ対処法を知っておくことで、本番での焦りを最小限に抑えることができるでしょう。
ジェルが甘すぎて口がベタつくときの対処法
多くのエナジージェルは糖分が濃縮されているため、どうしても独特の甘さが口に残ります。これが数キロにわたって不快感を与え、走りに集中できなくなることがあります。この対策として最も有効なのは、やはり給水タイミングを計算することです。
「ジェルのすぐ後に給水所がある」というタイミングを狙って摂取しましょう。また、最近では「甘くないジェル」も増えています。先ほど紹介したモルテンのように、ほとんど味がしないものや、塩気が強い梅味などをラインナップに加えることで、口の中のベタつきによるストレスを軽減できます。
もしどうしても甘さが気になる場合は、フラスク(小型の水筒)にジェルを水で薄めて入れておく「自作ジェルドリンク」という手法もあります。これなら好みの濃さに調整でき、少しずつこまめに補給することも可能です。
レース中に胃腸が止まって受け付けない場合は?
フルマラソンの後半、胃がムカムカして何も受け付けなくなる状態、いわゆる「内臓疲労」に陥ることがあります。この状態で無理に高濃度のジェルを流し込むと、嘔吐や激しい腹痛の原因になり、リタイアを余儀なくされることもあります。
内臓疲労を感じ始めたら、まずは無理に固形物や濃厚なジェルを摂るのをやめ、水や経口補水液で水分とミネラルの補給に徹しましょう。少し落ち着いてきたら、サラサラしたタイプのゼリー飲料や、胃への負担が少ないことが証明されているモルテンのようなジェルを、少しずつ試してみてください。
また、冷えによる胃腸の動きの低下も考えられます。冬場のレースではお腹にカイロを貼ったり、腹巻をしたりして内臓を冷やさない工夫をすることも、間接的な補給対策になります。内臓を守ることも、完走に向けた重要な戦略の一つです。
持ち運びやすさとゴミの処理について
エナジージェルを4個も5個も持ち運ぶのは、意外と重荷になります。ランニングパンツのポケットに入れると揺れて気になる、という方も多いでしょう。これには「ランニングベルト」や「マルチポケットパンツ」を活用するのが最適解です。腰回りに密着させて収納することで、揺れを最小限に抑えられます。
また、レース中のゴミの問題も重要です。ジェルのゴミはベタつきやすく、ポケットを汚してしまうことがあります。切り取った端の部分がゴミとして散らばらないよう、本体と切り口がつながったままになるパッケージのものを選ぶのもスマートなランナーの選択です。
最近では、ゴミをまとめやすいように小さなジップロックを持参するランナーもいます。マナーを守ることはもちろんですが、スムーズにゴミを処理できる体制を作っておくことは、精神的な余裕にもつながり、結果として走りの質を高めてくれます。
練習の時から、実際に走る格好でジェルの取り出しを練習しておきましょう。どのポケットにどの順番で入れるか決めておくと、本番で迷いません。
6. まとめ:マラソンを走り抜くために最適なエナジージェルを比較して選ぼう
フルマラソンの成功を左右するエナジージェルの比較と選び方について詳しく解説してきました。最後に、重要なポイントを振り返ってみましょう。まず、ジェル選びで大切なのは「カロリー量」「胃腸への優しさ」「味」の3点です。これらを自分の走力や体質に合わせてバランスよく組み合わせることが大切です。
足つりが不安な方はマグネシウム配合の「マグオン」、胃腸の弱さが気になる方や記録を狙う方は「モルテン」、疲労を最小限に抑えたい方はアミノ酸配合の「アミノバイタル」といったように、それぞれのジェルの強みを理解して使い分けましょう。特に35km以降の苦しい局面では、カフェイン入りのジェルが頼もしい味方になってくれます。
最も大切なことは、自分にとっての「正解」は実戦形式の練習でしか見つからないということです。レース本番の1ヶ月前までには、いくつかのジェルを実際に走って比較し、味の好みや胃腸の反応を確かめておいてください。納得のいく補給計画を立てることが、当日の自信へとつながります。
最適なエナジージェルを選び、万全の補給戦略を立てて、目標とするゴールを笑顔で駆け抜けましょう。あなたの走りを支える一本が、この記事を通じて見つかることを願っています。




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