マラソン直前の食事で完走が決まる!パフォーマンスを引き出す食べ方のコツ

マラソン直前の食事で完走が決まる!パフォーマンスを引き出す食べ方のコツ
マラソン直前の食事で完走が決まる!パフォーマンスを引き出す食べ方のコツ
【コンディショニング】最高のパフォーマンスのために

マラソン大会が近づいてくると、練習と同じくらい気になるのが「何を食べればいいのか」という食事の悩みではないでしょうか。これまでの努力を最大限に発揮するためには、体のエネルギーを効率よく蓄え、レース中にガス欠にならないための準備が欠かせません。

マラソン直前の食事は、ただお腹を満たすだけではなく、グリコーゲンというエネルギー源を筋肉や肝臓に貯蔵する重要な役割を持っています。間違った食事を選んでしまうと、当日の腹痛やスタミナ切れを招く原因にもなりかねません。

この記事では、大会1週間前からスタート直前までの食事のポイントをやさしく解説します。初心者の方でも今日から実践できる具体的なメニューや、避けるべき食べ物についても詳しく紹介しますので、ぜひ最後まで読んでベストコンディションで当日を迎えてください。

マラソン直前の食事の基本ルールと1週間前からの過ごし方

マラソン直前の食事管理は、大会の数日前から始まっています。筋肉内にエネルギーを蓄える「カーボローディング」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、実は無理に特別なことをする必要はありません。まずは基本的な流れを理解しましょう。

1週間前から3日前までは「普段通り」を意識する

大会の1週間前になると気合が入りますが、この時期に急激に食事内容を変えるのは逆効果です。胃腸が驚いて体調を崩してしまう可能性があるため、基本的には栄養バランスの取れた「普段通りの食事」を心がけるのが一番の正解です。

この期間は、炭水化物、タンパク質、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂取し、疲労回復を優先させましょう。特に筋肉の修復を助けるタンパク質と、代謝をスムーズにするビタミンB群を意識して取り入れるのがおすすめです。

激しい練習量を落とし始める時期でもあるため、食べ過ぎによる体重増加には注意が必要ですが、極端な食事制限も避けてください。心身ともに安定した状態で過ごすことが、本番での集中力につながります。

3日前から始まる「グリコーゲンローディング」

大会の3日前からは、食事における炭水化物の割合を意識的に増やしていきます。これが「グリコーゲンローディング(カーボローディング)」と呼ばれる手法です。エネルギー源となる糖質を、あらかじめ体の中にパンパンに詰め込む作業だと考えてください。

具体的には、毎食のご飯の量を少し増やしたり、おかずを減らす代わりに麺類をプラスしたりするのがコツです。このとき、脂質の摂取は控えめにすることで、総摂取カロリーが跳ね上がるのを防ぐことができます。炭水化物7割、おかず3割程度の比率が理想的です。

糖質を蓄える際、体は水分も一緒に保持しようとするため、体重が1〜2kgほど増えることがありますが、これはエネルギーが溜まっている証拠なので心配ありません。むしろ「これで42.195km走れる燃料が溜まった!」と前向きに捉えましょう。

前日の夜は「消化の良さ」を最優先に選ぶ

大会前日の夜、最も大切なのは「胃腸に負担をかけないこと」です。いくら炭水化物が大事だからといって、山盛りのパスタや重いカツ丼を食べるのは避けましょう。翌朝に胃もたれを感じてしまうと、本来の力が出せなくなります。

おすすめは、煮込みうどんや親子丼、おにぎりと具だくさんの味噌汁など、日本人に馴染みのある和食です。ご飯はよく噛んで食べることで消化を助けます。また、生もの(刺身など)や食物繊維の多い野菜、脂っこい揚げ物は控えるのが鉄則です。

食事の時間も重要で、寝る3時間前までには済ませておくのが理想です。早めに食事を終えて胃を休めることで、質の高い睡眠が得られ、翌朝のすっきりとした目覚めにつながります。

前日の夕食におすすめの食材リスト

・白米、うどん(柔らかめに茹でたもの)

・鶏むね肉、ささみ、白身魚(蒸す、焼くなどのシンプルな調理)

・豆腐、納豆(ひきわりがおすすめ)

・バナナ、リンゴ(皮をむいたもの)

当日の朝に最適なマラソン直前の食事メニュー

レース当日の朝食は、走るための最後のエネルギー補充です。起きてから走り出すまでの時間を計算して、適切なタイミングで適切な量を食べることが、レース後半の粘り強さを左右します。ここでは具体的なメニューを紹介します。

スタートの3〜4時間前までに食べ終える

当日の朝食は、スタート時間の3〜4時間前までに済ませるのが鉄則です。食べたものが消化され、エネルギーとして血液中や筋肉に送り出されるまでにはそれなりの時間がかかるからです。胃の中に食べ物が残った状態で走り出すと、脇腹が痛くなったり吐き気を感じたりすることがあります。

早朝のスタートになることが多いマラソン大会では、逆算するとかなり早い起床になりますが、頑張って起きて食事を摂りましょう。もしどうしても時間が取れない場合は、より消化の早いゼリー飲料やバナナなどを中心に、少量をこまめに摂取するように工夫してください。

しっかりと噛んで食べることで、脳が活性化し、体も「これから動くぞ」というモードに切り替わります。朝の食事は、体温を上げる効果もあるため、ウォーミングアップの一部として捉えると良いでしょう。

「お餅」はランナーの強い味方

マラソンランナーの間で絶大な人気を誇るのが「お餅」です。お餅はご飯よりも密度が高く、少量で効率よく糖質を摂取できる優れものです。また、腹持ちが非常に良いため、レース後半の空腹感を防ぐ効果も期待できます。

食べ方としては、磯辺焼きや力うどんにして食べるのが一般的です。砂糖醤油で味付けをすれば、糖質の吸収をさらに助けてくれます。ただし、きな粉やあんこは食物繊維が多く含まれるため、胃腸が弱い方は避けたほうが無難かもしれません。

市販の切り餅であれば2〜3個を目安に、自分の体格や食欲に合わせて調整しましょう。お餅を食べる際は、喉に詰めないようによく噛むこと、そして水分もしっかりと一緒に摂ることを忘れないでください。

パン派なら「白くて柔らかいもの」を選ぶ

朝はご飯よりもパンが良いという方も多いでしょう。パンを選ぶ際のポイントは、全粒粉やライ麦パンなどの「茶色いパン」ではなく、精製された「白いパン」を選ぶことです。普段は健康に良いとされる食物繊維ですが、レース直前は消化の妨げになるため控えます。

食パンにハチミツやジャムをたっぷり塗ったものや、蒸しパンなどがおすすめです。ハチミツに含まれる果糖やブドウ糖は吸収が早く、即効性のあるエネルギー源になります。一方で、デニッシュやクロワッサンなど、バター(脂質)を多く含むパンは消化に時間がかかるため避けましょう。

サンドイッチを食べる場合は、レタスなどの生野菜や、脂っこいカツサンドは避け、ジャムサンドやバナナサンドなど、エネルギー補給に特化したものを選ぶのがスマートな選択です。

レース当日の朝食メニュー例:
・おにぎり2個(具は梅や鮭)+味噌汁+バナナ
・力うどん(お餅入り)+カステラ1切れ
・食パン(ジャム付き)2枚+オレンジジュース+ヨーグルト

スタート直前に補給すべきエネルギーとタイミング

朝食をしっかり食べたとしても、スタート直前になると「本当にお腹は空かないかな?」と不安になるものです。ここでは、整列待ちの時間やスタート直前に行うべき「追い補給」のテクニックについて解説します。

1時間前はゼリー飲料でクイック補給

スタートの1時間前になると、多くの大会では手荷物預けを終え、整列が始まります。このタイミングで、最終的なエネルギーの微調整を行いましょう。固形物を食べるには時間が足りないため、ゼリー飲料を活用するのが最も効率的です。

エネルギー補給に特化したゼリー飲料は、消化の手間がほとんどかからず、素早くエネルギーに変わってくれます。180kcal〜200kcal程度のものを1つ飲んでおくと安心です。この際、一気に飲み干すのではなく、少しずつ喉を潤すように飲むのがポイントです。

また、ビタミンCやクエン酸が含まれているものを選ぶと、レース中の疲労軽減をサポートしてくれる効果も期待できます。自分の好みの味を見つけておき、本番で「これを飲めば大丈夫」というお守り代わりにするのも良い方法です。

30分前はアミノ酸とブドウ糖を摂取

スタート30分前は、すでに整列場所に並んで待機している時間です。ここでは、筋肉の損傷を抑えるためのアミノ酸(BCAA)や、脳のエネルギー源となるブドウ糖を摂取します。水なしで飲める顆粒タイプのアミノ酸サプリメントや、個包装のブドウ糖タブレットが便利です。

アミノ酸をこのタイミングで摂っておくことで、レース中の筋肉の分解を抑制し、後半の失速を防ぐ手助けになります。また、ブドウ糖は集中力を維持するために役立ちます。マラソンは精神力も必要なスポーツですから、脳に栄養を送っておくことは非常に重要です。

ポケットに飴やタブレットを数個忍ばせておき、スタート直前の緊張をほぐすために口に含ませるのもおすすめです。ただし、糖分を摂りすぎると急激な血糖値の変化を招くことがあるため、量は控えめにしましょう。

「インスリンショック」に注意しよう

直前の糖分補給で気をつけたいのが「インスリンショック」です。これは、スタート直前に甘いもの(特に砂糖を多く含むお菓子や飲み物)を大量に摂取することで、血糖値が急上昇し、それを下げようとして体がインスリンを過剰に分泌してしまう現象です。

インスリンが出過ぎると、逆に血糖値が下がりすぎてしまい、走り出した直後に体が重く感じたり、強い倦怠感に襲われたりすることがあります。これを防ぐためには、血糖値が緩やかに上がるタイプの補給食を選ぶか、運動開始の直前(5〜10分前)に摂取するようにしましょう。

運動が始まってしまえば、体はインスリンの働きを抑えるモードに切り替わるため、インスリンショックの心配はなくなります。補給のタイミング一つで体の動きが変わることを覚えておきましょう。

インスリンショックを防ぐコツは、「早く摂りすぎないこと」です。甘いジェルやドリンクは、スタートの直前か、走り出してから摂取するように計画を立てましょう。

マラソン直前の食事で注意したい「NG食品」

良かれと思って食べたものが、レース中に裏目に出てしまうこともあります。マラソンは内臓にも大きな負担がかかるスポーツです。ここでは、本番の数日前から特に避けておきたい食品をまとめました。

食物繊維の多い食材(ごぼう、きのこ、海藻など)

健康的な食事の代名詞である食物繊維ですが、マラソン直前には「天敵」になることがあります。食物繊維は消化に時間がかかり、腸内にガスが溜まりやすくなる性質があるためです。レース中に腹痛が起きたり、お腹が張って苦しくなったりする原因になります。

特にごぼうやレンコンなどの根菜類、しいたけやえのきなどのきのこ類、わかめやひじきなどの海藻類は、大会の2日前くらいから控えるのが無難です。また、オートミールや玄米などの未精製穀物も、この時期だけは白米や白い食パンに切り替えることをおすすめします。

「便通を良くしたい」という気持ちはわかりますが、レース中のトイレトラブルを避けるためにも、食物繊維は控えめにして、消化に良いものを選ぶ勇気を持ちましょう。

脂っこいものや高タンパクすぎるもの

揚げ物や焼肉などの脂っこい食事は、胃の滞留時間が非常に長く、翌日まで胃もたれを引き起こす可能性が高いです。また、脂質をエネルギーに変えるには多くの酸素を消費するため、ランニング中の効率も悪くなってしまいます。

「体力をつけるために前日はステーキ!」という考え方は、マラソンにおいては避けるべき習慣です。同様に、タンパク質の摂りすぎも内臓(特に肝臓や腎臓)に負担をかけ、代謝を鈍らせることがあります。プロテインの大量摂取も直前は控えましょう。

どうしてもお肉を食べたい場合は、脂身の少ない鶏ささみや胸肉、白身魚などを選び、調理法も「揚げる」より「蒸す・茹でる・焼く」を意識してください。胃腸をフレッシュな状態に保つことが、完走への近道です。

生もの(刺身、生卵)と刺激物

食中毒のリスクを最小限にするため、大会3日前からは生ものの摂取を控えるのがランナーの鉄則です。特に加熱していない貝類や刺身などは、万が一当たってしまった場合、レースに出場することすらできなくなります。

また、辛いスパイスや大量のニンニクといった刺激物も避けるべきです。これらは胃粘膜を刺激し、下痢を誘発したり、レース中の激しい喉の渇きを招いたりします。慣れない食べ物への挑戦は、すべて終わった後の「自分へのご褒美」として取っておきましょう。

カフェインについても注意が必要です。普段からコーヒーを飲む方は問題ありませんが、直前に無理に断ったり、逆に過剰摂取したりすると、利尿作用で脱水を招いたり、体調を崩したりすることがあります。普段通りの摂取量を守るのが一番です。

カテゴリー 避けるべき食材例 理由
野菜・海藻 ごぼう、レンコン、わかめ、きのこ 消化が悪くガスが溜まりやすい
タンパク質 とんかつ、唐揚げ、刺身、生卵 胃もたれ、食中毒のリスク
飲み物 お酒、炭酸飲料、大量のコーヒー 脱水症状、内臓への負担

水分補給も忘れずに!レース直前の正しい飲み方

食事と同様に大切なのが「水分補給」です。私たちの体の約60%は水でできており、わずかな脱水でもパフォーマンスは著しく低下します。喉が渇く前に水分を蓄えておく、正しい飲み方を学びましょう。

「ウォーターローディング」で細胞を潤す

大会の2〜3日前から、意識的に水分を摂取することを「ウォーターローディング」と呼びます。一度にたくさん飲むのではなく、1回200ml程度の水を1日に何度も、こまめに飲むのがポイントです。これにより、体全体の細胞を潤し、熱中症や脱水を防ぐ準備が整います。

この時に飲むのは、水だけでなく、電解質(ナトリウムやカリウムなど)を含むスポーツドリンクを混ぜるのが理想的です。真水だけを大量に飲むと、体内の塩分濃度が薄まり、逆に尿として排出されやすくなってしまいます。

目安としては、1日に1.5リットルから2リットル程度の水分を、起床時から就寝前までバランスよく摂取しましょう。尿の色が透明に近い薄い黄色であれば、しっかりと水分が足りているサインです。

当日の水分補給は「ちびちび飲み」

当日の朝からスタートまでは、喉の渇きを潤す程度に留めます。大量に飲むと、スタート直後にトイレに行きたくなるリスクが高まるからです。特に冬場のレースでは、冷えも相まって尿意を感じやすいため、より慎重な補給が必要です。

おすすめは「ちびちび飲み」です。一口含んでは飲み込み、口の中の乾燥を防ぐようなイメージで行います。スタート30分前からは、一口程度に抑えておくと安心です。もしどうしても不安な場合は、うがいをするだけでも喉の渇きを和らげることができます。

また、レース中の給水所での練習も兼ねて、スポーツドリンクを薄めたものを飲むのも良いでしょう。糖分が含まれているため、エネルギーの補給にもなり、集中力を維持する助けになります。

「経口補水液」や「OS-1」の活用術

夏場の暑い時期のレースや、汗をかきやすい体質の方には、経口補水液の活用もおすすめです。経口補水液は、水と電解質の吸収スピードが非常に速いため、効率的に体に水分を保持することができます。

前日の夜に1本(500ml)、当日の朝に半分程度をゆっくり飲むことで、脱水リスクを大幅に下げることができます。ただし、塩分が多めに含まれているため、高血圧などの持病がある方は主治医に相談してから取り入れるようにしてください。

最近では、ゼリータイプの経口補水液も販売されており、持ち運びに便利です。スタート地点での待ち時間に、一口ずつ補給することで、最後まで粘れる「枯れない体」を作ることができます。

水分補給のチェックポイント

・一度にガブ飲みせず、150〜200mlをこまめに飲む

・お酒やカフェインの摂りすぎは脱水につながるので注意

・当日は「一口ずつ」を基本に、スタート30分前からは控える

・尿の色で水分状態を確認する習慣をつける

マラソン直前の食事と準備の重要ポイントまとめ

まとめ
まとめ

マラソン直前の食事は、当日を笑顔で走り切るための大切な準備の一つです。これまで練習してきた成果を100%発揮できるかどうかは、この期間に何を体に入れるかにかかっているといっても過言ではありません。

まず、3日前からの炭水化物を意識した食事でエネルギーをしっかり貯蔵し、前日は消化に良いメニューを選んで胃腸を労わってください。当日はスタートの3〜4時間前に朝食を終え、直前のゼリーやアミノ酸で最後の仕上げを行います。そして、水分補給はこまめに行い、細胞レベルで潤いを保ちましょう。

また、この記事で紹介した「避けるべき食材」を意識するだけでも、レース中のトラブルを大幅に減らすことができます。特に食物繊維や脂っこいもの、生ものへの注意は徹底してください。

最後に、一番大切なのは「自分の体に合うかどうか」です。トップランナーが実践している方法でも、自分の胃腸に合わなければ意味がありません。練習段階から何度か試してみて、自分なりの「必勝メニュー」を確立しておきましょう。万全のコンディションで、マラソン大会という晴れ舞台を楽しんできてください。

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