「マラソンでノースリーブを着てみたいけれど、自分にはまだ早いのではないか」「腕を出すのが恥ずかしい」と悩んでいませんか?実はノースリーブは、上級者だけのものではありません。初心者ランナーにとっても、快適に走るための機能的なメリットがたくさん詰まっているのです。この記事では、マラソンにおけるノースリーブの効果や、気になる日焼け・摩擦トラブルへの対策、そして失敗しないウェアの選び方をやさしく解説します。自分にぴったりの一着を見つけて、より軽やかに走る楽しさを体感してみましょう。
マラソンでノースリーブを着るメリットと人気の理由

マラソン大会や練習会で、多くのランナーがノースリーブを選んでいるのには明確な理由があります。単に「速そうに見える」というだけでなく、長距離を走り抜くために必要な機能性が備わっているからです。まずは、袖がないことで得られる具体的なメリットについて見ていきましょう。
腕振りがスムーズになりフォームが安定する
ノースリーブの最大の利点は、肩周りの生地による突っ張りがないことです。マラソンにおいて「腕振り」は、足の運びと連動する重要な動作です。肩甲骨をスムーズに動かすことで骨盤が連動し、自然と足が前に出るようになります。袖があると、どうしても生地の摩擦や重なりが抵抗となり、長時間腕を振り続ける中で小さなストレスが蓄積します。袖がないウェアなら、肩の可動域を最大限に活かせるため、後半の疲れてきた場面でもフォームが崩れにくくなる効果が期待できます。
体温上昇を抑えて涼しさをキープできる
走っている最中に体温が上がりすぎると、パフォーマンスの低下や熱中症のリスクにつながります。脇の下や首元は大きな血管が通っており、ここを風に晒すことで効率的に体熱を放出することができます。特に気温が高い夏場のレースや、湿度の高い日のトレーニングでは、半袖とノースリーブの涼しさの違いは歴然です。風が直接肌に触れる面積が増えるため、体感温度を下げ、快適なコンディションを長く保つことができるのです。
汗によるベタつきやウェアの重さを軽減
長時間のランニングでは大量の汗をかきます。半袖シャツの場合、袖部分が汗を吸って重くなり、腕にまとわりつく感覚がストレスになることがあります。雨の日のレースなどでは、その不快感はさらに増します。一方、ノースリーブは布の面積そのものが少ないため、汗や雨を含んでも重量の増加を最小限に抑えられます。濡れた生地が肌に張り付く不快感が減ることで、走ることだけに集中できる環境が整います。
見た目のスポーティーさとモチベーション向上
「形から入る」ことも、マラソンを続ける上では大切な要素です。ノースリーブのウェアを着ると、ランナーとしてのスイッチが入り、気持ちが引き締まるという人は少なくありません。鏡に映る自分の姿がスポーティーに見えると、自然と「今日はしっかり走ろう」という意欲が湧いてきます。また、お気に入りのデザインやカラーのウェアを身につけることは、辛いトレーニングを乗り越えるための大きな力になります。
初心者が気になる「日焼け」や「わき擦れ」などのデメリット対策

多くのメリットがある一方で、袖がないことによるデメリットや不安要素も存在します。しかし、これらは適切な対策を行うことで解消できます。ここでは、初心者の方が特に心配するポイントと、その解決策について解説します。
直射日光による体力の消耗と日焼け対策
肌の露出が増えると、当然ながら直射日光を浴びる面積が広くなります。日焼けは単に肌が黒くなるだけでなく、火傷と同じように体がダメージを受け、回復のためにエネルギーを消費してしまいます。これがマラソン後半のスタミナ切れにつながることもあります。対策としては、耐水性の高いスポーツ用の日焼け止めをこまめに塗ることが基本です。また、後述するアームカバーを併用することで、必要な時だけ肌を覆うという使い方も非常に有効です。
わきの下の擦れ(股ずれのような痛み)への対処法
初めてノースリーブを着て長い距離を走った後、シャワーを浴びて「脇がしみて痛い!」と驚くことがあります。これは、腕を振るたびに二の腕と脇腹の皮膚、あるいはウェアの縁が擦れ続けることで起きる摩擦傷です。
肌の露出に対する抵抗感や恥ずかしさ
「二の腕が太いから出したくない」「脇の処理が気になる」といった理由で、ノースリーブを敬遠する方もいます。また、「速い人しか着てはいけないのでは」という心理的なハードルを感じることもあるでしょう。しかし、マラソン大会の会場に行くと、ペースに関係なく多くのランナーがノースリーブを着用しています。どうしても露出が気になる場合は、肩幅が広めにデザインされたタイプを選んだり、下に薄手のインナーシャツを重ね着したりすることから始めてみるのがおすすめです。
自分に合う一着を見つける!ノースリーブウェアの選び方

一口に「ノースリーブ」と言っても、形状や素材はさまざまです。自分の走力や目的に合わないものを選ぶと、かえって不快な思いをしてしまうこともあります。ここでは、購入時に必ずチェックしておきたい4つのポイントを紹介します。
吸汗速乾性と通気性のチェック
ランニングウェアにおいて、素材選びは最も重要です。綿(コットン)素材が含まれているものは、汗を吸うと乾きにくく重くなるため、マラソンには不向きです。必ず「ポリエステル100%」などの化学繊維で作られた、吸汗速乾機能を持つものを選びましょう。さらに、背中や脇の部分がメッシュ素材になっているものは通気性が抜群です。夏場の使用を考えているなら、遮熱機能や接触冷感機能がついているウェアを選ぶと、より快適に走ることができます。
サイズ感とフィット感の重要性
サイズ選びは、快適さを大きく左右します。大きすぎるサイズは、風でバタついたり、脇の開きが大きすぎて擦れの原因になったりします。逆に小さすぎると呼吸が苦しくなったり、動きを制限してしまいます。試着をする際は、単に着るだけでなく、その場で軽く腕を振ってみてください。肩周りに窮屈さがないか、脇の下に生地が当たりすぎていないかを確認することが大切です。メーカーによってサイズ感は異なるため、普段の服のサイズにとらわれず実寸を確認しましょう。
メンズ・レディース別のチェックポイント
男性と女性では、体型や気にすべきポイントが異なります。メンズウェアの場合、脇の開きが広いものが多く、通気性は良いですが、乳首が擦れて痛くなることがあります(ニップレスや絆創膏での対策が推奨されます)。一方、レディースウェアは、スポーツブラとの重ね着を前提としたデザインが多くなっています。肩紐のズレ防止や、バストの揺れを抑える適度なフィット感があるかどうかが重要です。また、女性用はウエストラインが絞られたシルエットのものもあり、見た目の美しさと機能性を両立させています。
ポケットの有無やリフレクター機能
練習用や長距離レース用として選ぶなら、機能的なディテールも確認しましょう。例えば、背面に小さなポケットが付いているウェアは、補給食のジェルや家の鍵を入れるのに非常に便利です。また、夜間に走ることが多い場合は、光を反射する「リフレクター(反射材)」がロゴや背中についているものを選ぶと安全性が高まります。最近では、一見シンプルなデザインでも、こうした細かい機能が充実しているウェアが増えています。
季節やシーンに合わせたノースリーブの活用術とコーディネート

ノースリーブは「真夏に着るもの」というイメージが強いですが、組み合わせ次第でオールシーズン活用できる万能アイテムです。気候やシーンに合わせた上手な着こなし方を知っておくと、ランニングの快適度がぐっと上がります。
夏のレース・練習での快適スタイル
夏場は、ノースリーブの涼しさを最大限に活かすスタイルが基本です。下はショートパンツを合わせ、できるだけ熱を逃がす構成にします。日差しが強い日は、キャップ(帽子)やサングラスをプラスして、頭部や目からの疲労を防ぎましょう。また、首元を冷やすネッククーラーなどを併用しても、襟がないノースリーブなら邪魔にならずスムーズに装着できます。とにかく「熱を溜め込まない」ことを最優先にしたコーディネートが、夏の走りを支えます。
アームカバーとの組み合わせで温度調節
春や秋、あるいは朝晩の気温差が激しい時期におすすめなのが、「ノースリーブ+アームカバー」の組み合わせです。アームカバーは、暑くなったら手首まで下ろして風を浴び、寒くなったら二の腕まで引き上げることで、走りながら体温調節が簡単にできます。
アームカバー活用のメリット
・スタート前の寒さ対策ができる
・走行中の急な気温変化に対応できる
・日焼けを防ぎ体力の消耗を抑える
・暑い時は水をかけて冷却効果を得られる
冬のマラソンでもインナーとして活躍
冬のランニングでは、ノースリーブは優秀な「インナー」として機能します。長袖Tシャツやウインドブレーカーの下に、肌着として吸汗速乾性の高いノースリーブを着ておくのです。こうすることで、かいた汗を素早く上の層へ逃がし、肌面をドライに保つことができます。冬場のランニングで最も怖い「汗冷え」を防ぐために、実はノースリーブが重要な役割を果たします。コンプレッション機能(着圧)のあるタイプを選べば、筋肉のブレを抑える効果も期待できます。
練習から本番まで!おすすめのノースリーブ活用シーン

どのような場面でノースリーブを投入すればよいのでしょうか。もちろん毎回着ても構いませんが、練習の目的やシチュエーションに合わせて使い分けることで、より効果を実感できます。
長距離走やLSDでのストレス軽減
LSD(Long Slow Distance)のような、長い時間をかけてゆっくり走る練習では、長時間ウェアを着用し続けることによる「小さなストレス」をいかに減らすかが重要です。時間が経つにつれて重くなる袖や、まとわりつく不快感は、精神的な疲れにつながります。リラックスして長く走り続けたい時こそ、開放感のあるノースリーブがおすすめです。特にリュックを背負って走る場合、袖の縫い目が肩ベルトと重なって痛くなることを防げるというメリットもあります。
スピード練習やインターバル走
心拍数を上げて追い込むスピード練習やインターバル走では、激しい腕振りが求められます。肩周りの可動域が確保されているノースリーブは、ダイナミックな動きを妨げません。また、強度の高い練習は短時間で大量の熱を発するため、放熱性の高いウェアを着ることでオーバーヒートを防ぎ、質の高いトレーニングを維持することができます。「今日はスピードを出す日だ」と自分に言い聞かせるための勝負服としても最適です。
レース本番でのパフォーマンスアップ
そして何より、マラソン大会本番です。多くのランナーが、レース当日に特別なノースリーブ(ランニングシャツやシングレット)を着用します。これは機能的なメリットはもちろん、「非日常」を演出する効果が大きいです。普段の練習着とは違う、軽量で高機能なウェアに袖を通すことで、気持ちがレースモードに切り替わります。ゼッケンをつけた時の見栄えも良く、写真映りもスポーティーに仕上がります。
メモ:
新しいウェアをレース本番でいきなり着るのは避けましょう。縫い目が肌に当たる場所やサイズ感を確認するため、必ず数回は練習で着用し、洗濯をして生地を馴染ませてから本番に臨むのが鉄則です。
マラソン用ノースリーブを取り入れて快適に走ろう(まとめ)
今回は、マラソンにおけるノースリーブのメリットや選び方について解説してきました。ノースリーブは「上級者だけのアイテム」ではなく、初心者ランナーにとっても走りやすさをサポートしてくれる頼もしい味方です。
記事のポイントを振り返ります。
- 腕振りが楽になる:肩周りのストレスがなくなり、スムーズなフォーム維持につながります。
- 体温調節がしやすい:熱を効率的に逃がし、アームカバーと組み合わせれば温度調整も自在です。
- トラブル対策は必須:日焼け止めや、ワセリンでの摩擦対策を行うことで快適性が増します。
- 自分に合う素材とサイズ:吸汗速乾素材を選び、試着で動きやすさを確認しましょう。
最初は少し勇気がいるかもしれませんが、一度その開放感と走りやすさを体感すると、手放せなくなるランナーがたくさんいます。ぜひ自分に合ったお気に入りのノースリーブを見つけて、次のランニングやレースでその効果を実感してみてください。



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