東京マラソンへの出場を夢見る多くのランナーにとって、最初の大きな関門が「抽選」です。毎年、国内外から数十万人の応募が殺到し、その当選倍率は非常に高いことで知られています。この記事では、東京マラソンの抽選に初めて挑戦する方から、これまで何度も悔しい思いをされている方まで、抽選に関するあらゆる情報をやさしく、そして詳しく解説します。
エントリーのスケジュールや具体的な申込手順、気になる当選確率の現実、さらには当選確率を少しでも上げるための様々な方法まで、知りたい情報を網羅しました。この記事を参考に、憧れの東京マラソンへの第一歩を確実に踏み出しましょう。
東京マラソン抽選の基本情報

多くのランナーを惹きつけてやまない東京マラソン。その人気ゆえに、参加するためには抽選という関門を突破しなければなりません。ここでは、まず東京マラソンそのものの魅力と、なぜ抽選が行われるのか、そしてどのような参加カテゴリーがあるのかといった基本的な情報から解説していきます。
そもそも東京マラソンとは?
東京マラソンは、毎年3月上旬に開催される日本最大級のマラソン大会です。東京都庁をスタートし、都内の名所を巡りながら東京駅前・行幸通りを目指すコースは、普段は走ることができない特別な場所を駆け抜けられるとあって、ランナーからの人気が非常に高いです。
また、世界トップクラスのエリートランナーから市民ランナーまで、約38,000人もの人々が一緒に走る一体感も大きな魅力の一つです。 沿道からの途切れることのない温かい声援は、苦しいレースの大きな力となり、多くのランナーにとって忘れられない体験となります。国際的なマラソン大会シリーズ「アボット・ワールドマラソンメジャーズ」の一つにも数えられており、世界中のランナーが憧れる大会でもあります。
なぜ抽選が必要なの?人気の理由
東京マラソンに参加するためには、なぜ抽選が必要なのでしょうか。その答えは、大会の絶大な人気にあります。安全に大会を運営できるランナーの定員は約38,000人ですが、それに対して応募者数は30万人を超えることも珍しくありません。
人気の理由は、先述した魅力的なコースや大会の雰囲気に加え、万全の運営体制にもあります。給水・給食ポイントの充実、多くのボランティアによるサポート、そして厳重な安全管理体制など、ランナーが安心して走れる環境が整えられています。 このような質の高い大会運営が評判を呼び、毎年多くのランナーが参加を希望するため、公平に参加者を選出する方法として抽選が採用されているのです。
抽選対象となる参加カテゴリー
東京マラソンの抽選対象となるのは、主に「一般エントリー」のカテゴリーです。これには、誰でも申し込める「一般枠」と、東京都に在住している方限定の「都民枠」が含まれます。
ただし、全てのランナーがこの抽選のみで決まるわけではありません。一定の基準タイムをクリアした「準エリート」や、東京マラソン財団の公式クラブ「ONE TOKYO」のプレミアムメンバーを対象とした先行エントリー枠、そしてチャリティ活動に貢献することで出走権を得られるチャリティランナー枠など、様々な参加方法が用意されています。 これらのカテゴリーは、抽選の倍率を避けたり、当選のチャンスを増やしたりする方法として注目されています。自分の状況や目標に合わせて、どのカテゴリーでエントリーするかを検討することが、東京マラソンへの道を切り拓く第一歩となります。
東京マラソン抽選のスケジュールと申込方法

東京マラソンへの参加を目指す上で、エントリーのタイミングと手順を正確に把握しておくことは非常に重要です。ここでは、年間の大まかな流れから、具体的な申込手順、そして申し込みにあたっての注意点までを詳しく解説します。
年間の大まかなスケジュール
東京マラソンのエントリーは、大会開催の半年以上前から段階的に始まります。まず、例年6月下旬から7月上旬にかけて「チャリティランナー」の募集が開始されます。 続いて8月上旬になると、東京マラソン財団公式クラブの「ONE TOKYOプレミアムメンバー先行エントリー」や、基準タイムを持つランナー向けの「準エリートエントリー」がスタートします。
そして、最も多くのランナーが対象となる「一般エントリー」は、8月中旬から下旬にかけて行われるのが通例です。 各エントリーにはそれぞれ申込期間が定められており、これを逃すとその年の申し込みはできなくなってしまうため、公式サイトで最新のスケジュールをこまめに確認することが不可欠です。
一般エントリーの申込手順
一般エントリーは、東京マラソンの公式ウェブサイトを通じて行います。 申し込みはパソコンまたはスマートフォンから可能で、まずは指定されたエントリーサイト(マイエントリー)にアカウントを作成する必要があります。
手順としては、まず公式サイトの募集要項を確認し、エントリー期間内に申込ページへアクセスします。画面の指示に従い、氏名、住所、生年月日、過去のベストタイムなどの必要事項を入力していきます。特に、予想タイムの申告はスタートブロック(スタート時の待機場所)の決定に関わるため、正直かつ正確に記入しましょう。全ての入力が完了し、エントリー規約に同意すれば申し込みは完了です。申し込みが完了すると、登録したメールアドレスに確認のメールが届きますので、必ず確認しておきましょう。
必要な情報と注意点
エントリーの際には、いくつかの注意点があります。まず、同一人物による複数カテゴリーへの重複エントリーは認められていません。 例えば、ONE TOKYOプレミアムメンバーエントリーで申し込んだ人が、一般エントリーでも申し込むことはできません。重複が発覚した場合、両方のエントリーが無効になる可能性があるため注意が必要です。
また、申し込み内容に誤りがあると、抽選の対象から外れたり、当選後の手続きに支障が出たりすることがあります。特に住所やメールアドレスは、抽選結果の通知や参加案内など重要な連絡に使われるため、間違いのないよう慎重に入力してください。エントリー期間の締切直前はアクセスが集中してサイトにつながりにくくなることもあるため、余裕を持った早めの手続きをおすすめします。
気になる東京マラソン抽選の倍率と当選確率

多くのランナーが憧れる東京マラソンですが、その門は非常に狭いことで知られています。ここでは、過去のデータをもとにした抽選倍率の実態や、性別・年齢による確率の違い、そして運命の結果を知る方法について解説します。
過去の抽選倍率の推移
東京マラソンの抽選倍率は、毎年非常に高い水準で推移しています。一般エントリーの倍率は、例年10倍から12倍程度と言われています。 つまり、単純計算で10人に1人しか当選しないという、まさに「プレミアムチケット」なのです。
例えば、2019年大会では一般募集の定員約2万7千人に対し、33万人以上の応募がありました。 この数字からも、いかに多くの人が東京の街を走りたいと願っているかがわかります。近年は、定員が増加傾向にあるものの、それ以上に人気が高まっているため、高倍率の状況は続いています。毎年、公式サイトでは応募者総数が発表されるので、その年の熱気を知る指標にもなります。
男女別・年齢別で見る当選確率の違い
公式には男女別や年齢別の当選確率について詳細なデータは公表されていません。しかし、マラソンという競技の特性上、エントリーするランナーの男女比や年齢構成にはある程度の偏りが見られます。
一般的に、男性ランナー、特に30代から50代の働き盛りの世代からの応募が最も多いと推測されます。そのため、競争が激しいこれらの層では、相対的に当選確率が低くなる可能性があります。一方で、女性ランナーや、比較的応募者数が少ない若年層または高齢層では、わずかに当選確率が上がる可能性も考えられますが、あくまで推測の域を出ません。基本的には、どの属性であっても当選は非常に難しいという認識で臨むのが現実的です。
抽選結果はいつ、どうやってわかる?
長く感じる待ち時間の末、運命の抽選結果は例年9月中旬から下旬にかけて発表されます。 結果の確認は、エントリー時に登録した「マイエントリー」という個人のページにログインして行います。 当落結果の発表日には、登録したメールアドレスにも通知が届きますが、アクセス集中によりメールの到着が遅れることもあります。そのため、マイエントリーに直接アクセスして確認するのが最も確実な方法です。
当選した場合は、マイエントリー上で参加料の決済手続きに進むことになります。指定された期限内に支払いを完了しないと、せっかくの当選が無効になってしまうため、結果発表後は速やかに確認し、手続きを進めることが重要です。
東京マラソン抽選の当選確率を上げる方法

倍率10倍以上という狭き門の東京マラソン抽選。一度で当選するのは幸運としか言いようがありません。しかし、ただ運を天に任せるだけでなく、当選の可能性を少しでも高めるための方法がいくつか存在します。ここでは、一般抽選以外のルートで出走権を獲得する方法を詳しくご紹介します。
ONE TOKYOプレミアムメンバー先行エントリーとは?
東京マラソン財団が運営する公式クラブ「ONE TOKYO」には、「プレミアムメンバー」という有料会員制度があります。このメンバーになると、一般エントリーに先駆けて行われる「先行エントリー」に申し込むことができます。
この先行エントリー枠には定員が設けられており(例年3,000人程度)、申込者多数の場合はここでも抽選が行われますが、一般エントリーよりも倍率が低くなる傾向があります。 さらに、もし先行エントリーで落選しても、自動的に一般エントリーの抽選対象となるため、抽選の機会が一度増えることになります。 また、3大会連続で落選したプレミアムメンバーを対象とした追加の抽選枠が設けられることもあり、長く挑戦し続けるランナーにとっても有利な制度です。 年会費はかかりますが、本気で東京マラソンを走りたいと考えているなら、入会を検討する価値は十分にあるでしょう。
チャリティランナーとして出場する
「チャリティランナー」は、東京マラソンを通じて社会貢献をしたいと考える人のための制度です。 ランナーは、東京マラソン財団が指定する寄付先団体(事業)の中から支援したいところを選び、所定の金額(例年10万円以上)を寄付することで、出走権を得ることができます。
この制度の大きな特徴は、抽選ではなく、多くの場合が先着順で出走権が確定することです(団体によっては選考がある場合もあります)。 募集人数は全体で5,000人規模と比較的多く、確実に走りたいと願うランナーにとっては有力な選択肢となります。 寄付金は参加料とは別途必要になりますが、自分の走りが誰かの助けになるという特別な意義を感じながら、憧れのコースを走ることができます。募集は一般エントリーよりも早い6月下旬頃から始まるため、早めの決断が必要です。
準エリート(RUN as ONE)での参加を目指す
「準エリート(RUN as ONE)」は、高い走力を持つ市民ランナーのためのカテゴリーです。 この枠で参加するには、男女別に設定された厳しい基準タイム(例:男子マラソン2時間28分以内、女子2時間54分以内など)を、指定された期間内の公認大会でクリアしている必要があります。
この基準を突破できるランナーは限られているため、抽選の倍率は一般エントリーに比べて格段に低くなります。ただし、定員を超えた場合はやはり抽選となります。 自分の記録に自信があり、より高いレベルで東京マラソンに挑戦したいと考えるシリアスランナーにとっては、目指すべき目標となるでしょう。全国の提携大会で基準タイムを突破することも条件に含まれる場合があるため、日頃からトレーニングを積み、記録向上を目指すことが求められます。
その他の提携レースやプログラム
上記以外にも、東京マラソンへの道は存在します。例えば、東京マラソン財団が主催するバーチャルランイベントでは、完走者を対象に出走権が当たる抽選が行われることがあります。 これは、住んでいる場所に関わらず、GPSアプリを使って好きな場所で参加できるイベントです。
また、東京マラソンは全国の主要なマラソン大会と提携しており、それらの提携大会で優秀な成績を収めたランナーに、東京マラソンの出走権が与えられるプログラムもあります。 これらの情報は不定期に更新されるため、東京マラソンやONE TOKYOの公式サイトを定期的にチェックし、チャンスを逃さないようにすることが大切です。様々な角度からアプローチすることで、当選の可能性を広げることができます。
東京マラソン抽選に落選…その後の選択肢と参加費用

残念ながら抽選に外れてしまった場合でも、がっかりするのはまだ早いかもしれません。落選者向けのプログラムや、そもそも当選した場合にかかる費用について知ることで、次回の挑戦に向けた計画を具体的に立てることができます。
落選後の仮想ランイベント「バーチャルラン」
東京マラソンに落選してしまったランナーのモチベーションを繋ぎとめるため、そして大会の雰囲気を少しでも味わってもらうために、「バーチャルラン」というイベントが用意されています。 これは、GPS機能付きのランニングアプリを使って、開催期間中に好きな場所で42.195kmを走るというものです。
参加は有料ですが、完走すると記念のメダルがもらえるなど、達成感を味わえる工夫がされています。さらに、このバーチャルランの参加者の中から抽選で、翌年の東京マラソンの出走権がプレゼントされる特典が付くこともあります。 実際の東京を走ることはできなくても、同じ目標を持つ世界中のランナーとオンラインで繋がりながら、次への望みを繋ぐことができる素晴らしい取り組みです。
当選した場合の参加費用と支払い方法
晴れて抽選に当選した場合、参加するために必要な費用はどのくらいなのでしょうか。東京マラソン2026の参加料は、マラソン(国内在住者)で19,800円と発表されています。 この金額には、大会運営に関わる様々な費用が含まれています。
例えば、ナンバーカードや計測チップの作成、給水・給食物資の購入、広大なコースの交通規制や警備、医療救護体制の構築など、安全で質の高い大会を開催するためには莫大な経費がかかります。 ランナー1人あたりに換算すると、実際の運営コストは参加料を上回るとも言われています。 支払いは、当選通知後にマイエントリーページからクレジットカードで行うのが基本です。 支払い期限を過ぎると権利が失効してしまうため、速やかな手続きが必要です。
万が一のキャンセルや出走権の移行について
当選後に、急な怪我や仕事の都合で参加できなくなってしまう可能性もゼロではありません。残念ながら、一度支払った参加料は、自己都合でキャンセルした場合、原則として返金されません。 これは、大会の準備費用が開催日よりもずっと前から発生しているためです。
しかし、東京マラソンでは「参加料返金保険」という制度が導入されており、エントリー時に任意で加入することができます。 この保険に加入していれば、特定の理由(本人の傷害や疾病、急な出張命令など)で参加できなくなった場合に、支払った参加料が返金される可能性があります。また、大会によっては、出走権を翌年以降の大会に移行できる制度が設けられる場合もありますが、適用には条件があるため、必ず公式サイトの最新の規定を確認することが重要です。
東京マラソン抽選の要点と次へのステップ

この記事では、多くのランナーの憧れである東京マラソンの抽選について、その仕組みから当選確率を上げるための具体的な方法、そして関連する費用までを網羅的に解説してきました。
要点を振り返ると、まず東京マラソンは非常に人気が高く、一般エントリーの抽選倍率は10倍を超える狭き門であるということです。 エントリーは例年8月頃に始まり、結果は9月頃に発表されます。
ただ運に任せるだけでなく、当選のチャンスを広げる方法として、有料会員制度「ONE TOKYOプレミアムメンバー」の先行抽選、寄付を通じて出走権を得る「チャリティランナー」、そして高い走力が求められる「準エリート」枠など、複数の道があることをご紹介しました。
残念ながら落選してしまった場合も、バーチャルランへの参加で翌年の出走権獲得のチャンスがあります。 当選した際には、約2万円の参加料が必要となり、万が一に備えた返金保険の制度も存在します。
これらの情報を踏まえ、ご自身の走力や目標、考え方に合わせて最適なエントリー方法を選択することが、憧れの東京マラソンへの道を切り拓きます。公式サイトで常に最新の情報を確認し、計画的に準備を進めて、ぜひ東京を走る夢を叶えてください。



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