「いつかはマラソン大会に出てみたい」そう思っているランニング初心者の方におすすめしたいのが、歴史と伝統のある「青梅マラソン」です。フルマラソンより少し短い30kmという距離設定、そして都心からのアクセスの良さから、毎年多くのランナーが参加します。しかし、初めて大会に出るとなると、「どんな準備をすればいいの?」「コースは走りやすい?」「当日はどう動けばいい?」など、不安なことも多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな青梅マラソン初心者の皆さんのために、大会の基本情報から、完走に向けたトレーニング、必要な持ち物、当日の流れ、そしてコース攻略のポイントまで、わかりやすく徹底的に解説します。この記事を読めば、きっと安心してスタートラインに立てるはずです。さあ、一緒に青梅マラソン完走への第一歩を踏み出しましょう!
青梅マラソンは初心者でも楽しめる!大会の基本情報

青梅マラソンは、その歴史と走りやすい環境から、初心者ランナーにも人気の高い大会です。まずは、大会の基本的な情報を知ることから始めましょう。歴史や種目の違い、コースの特徴などを把握することで、より具体的に大会参加のイメージを掴むことができます。
伝統ある市民マラソンのパイオニア「青梅マラソン」の歴史と魅力
青梅マラソンは1967年に始まった、日本でも有数の歴史を誇る市民マラソン大会です。 当初は、東京オリンピック後のマラソン競技の普及と強化を目的として、フルマラソンよりも挑戦しやすい30kmのレースとして開催されました。 第1回大会には、東京オリンピック銅メダリストの円谷幸吉選手も出場し、「円谷幸吉と走ろう」を合言葉に参加が呼びかけられたそうです。
この大会の大きな魅力は、なんといっても市民一丸となった温かい応援です。 コースとなる青梅街道沿いには、スタートからゴールまで応援の人垣が途切れることがなく、ランナーに大きな力を与えてくれます。 私設エイド(個人や団体が自主的に設置する給水・給食所)も多く、地域の人々の温かさに触れられるのも青梅マラソンならではの体験と言えるでしょう。
また、都心からのアクセスが良いことも人気の理由の一つです。 大会会場の最寄り駅であるJR青梅線の河辺駅や東青梅駅へは、東京駅から中央線を利用すれば乗り換えもスムーズです。 このように、歴史と伝統に支えられたアットホームな雰囲気と、参加のしやすさが、多くのランナーを惹きつけてやみません。
種目は30kmと10km!初心者はどちらを選ぶべき?
青梅マラソンには、主に「30kmの部」と「10kmの部」の2つの種目があります。 初めてマラソン大会に出場する初心者の方にとっては、どちらの種目を選ぶべきか悩むところでしょう。
まず、10kmの部は、ランニングを始めたばかりの方や、長い距離にまだ不安がある方におすすめです。制限時間は1時間20分と比較的余裕があり、まずは大会の雰囲気を楽しみたいという方にぴったりです。
一方、30kmの部は、青梅マラソンのメイン種目であり、いつかはフルマラソンに挑戦したいと考えている方にとって、絶好のステップアップの機会となります。 フルマラソンで多くのランナーが経験する「30kmの壁」を、本番さながらの雰囲気で体験できるため、非常に良い練習になります。 制限時間は4時間で、こちらも完走を目指せる設定です。
どちらの種目を選ぶかは、ご自身の現在の走力やトレーニング状況、そして目標によって決まります。もし、普段から10km程度のランニングを無理なくこなせているのであれば、思い切って30kmに挑戦してみるのも良いでしょう。逆に、まずは短い距離で自信をつけたいという方は、10kmから始めるのが賢明です。いずれにしても、自分のレベルに合った種目を選ぶことが、楽しく大会を終えるための第一歩です。
気になるコースの特徴と高低差
青梅マラソンのコースは、奥多摩の自然豊かな景色を楽しみながら走れるのが魅力ですが、同時にアップダウンが多いことでも知られています。 特に30kmの部は、そのタフなコース設定から「地獄の30km」と表現されることもあります。
コースは、青梅市内をスタートし、奥多摩方面へ向かって多摩川沿いを走り、15km手前で折り返して同じ道を通ってフィニッシュ地点を目指す往復コースです。 最大の特徴は、スタートから折り返し地点までが緩やかな上り基調、折り返し後からフィニッシュまでが下り基調となっている点です。
公式HPによると、スタートから折り返し地点までの高低差は約85.8mあり、細かなアップダウンを合計した累積獲得標高は約200mにもなります。 この数字だけ見ると大変そうに感じるかもしれませんが、前半の上りは緩やかな勾配が続くため、ペースを抑えて走れば初心者でも十分に乗り越えられます。 そして、後半は下り基調になるため、リズミカルに走ることができればタイムを狙うことも可能です。 景色を楽しみながら、自分のペースでこの特徴的なコースを攻略していくのが青梅マラソンの醍醐味と言えるでしょう。
参加資格と制限時間について
青梅マラソンに参加するためには、いくつかの参加資格を満たしている必要があります。基本的には、健康で、大会要項を遵守できる方であれば誰でも参加可能です。 ただし、各種目には年齢などの区分が設けられています。
例えば、第57回大会(2025年開催予定)では、10kmの部は高校生以上の男女、30kmの部は18歳以上の男女が対象となっています。 また、各種目、年齢層ごとに部門が分かれており、それぞれで順位が競われます。
そして、初心者の方が最も気になるのが制限時間でしょう。第57回大会の制限時間は、10kmの部が1時間20分、30kmの部が4時間となっています。 この時間内にフィニッシュ地点に到達する必要があります。また、30kmの部には、コースの途中に複数の「関門」が設置されており、指定された時刻までに通過できない場合は、残念ながらレースを続けることができなくなります。
これらの制限時間や関門は、安全に大会を運営するために設けられているものです。エントリーする際は、ご自身の走力で完走が可能かどうかを判断する目安にしてください。事前のトレーニングで、制限時間内に走りきれる自信をつけておくことが大切です。
初心者が青梅マラソンを完走するためのトレーニング計画

青梅マラソン、特に30kmの部を完走するためには、計画的なトレーニングが不可欠です。やみくもに走るのではなく、目標から逆算して段階的に練習を積んでいくことが、怪我を防ぎ、確実に走力を向上させるためのポイントです。ここでは、初心者向けのトレーニング計画の立て方をご紹介します。
いつから始める?3ヶ月前からのトレーニングスケジュール
青梅マラソンは例年2月中旬に開催されるため、遅くとも11月中旬頃からは本格的なトレーニングを開始したいところです。 3ヶ月という期間があれば、初心者の方でも焦らずに段階を踏んで距離を伸ばしていくことができます。
最初の1ヶ月目は「基礎作り」の期間です。まずは週に2〜3回、30分程度のジョギングから始め、ランニングを習慣づけることを目標にしましょう。無理のないペースで、楽に走れる感覚を大切にしてください。この時期に無理をすると怪我の原因になるため、ウォーミングアップとクールダウンのストレッチを必ず行いましょう。
2ヶ月目に入ったら、「距離を伸ばす」段階です。週に1回は、10km〜15km程度の少し長めの距離を走る日を設けましょう。ペースは気にせず、ゆっくりでも良いので長い時間動き続けることに体を慣れさせることが目的です。他の日は、これまで通り30分〜1時間程度のジョギングを続けます。
そして最後の1ヶ月は、「実践的なトレーニングと調整」の期間です。本番を想定し、一度は20km〜25kmの距離を走っておくと、精神的な安心材料になります。また、青梅マラソンの特徴である坂道に慣れるため、意識的にアップダウンのあるコースを走る練習も取り入れましょう。 大会1週間前からは練習量を減らし、疲労を抜いて本番に備える「テーパリング」を行います。
距離に慣れる!週末のLSD(ロング・スロー・ディスタンス)のすすめ
長距離を走るための土台作りに非常に効果的なトレーニング方法が「LSD」です。LSDとは「Long Slow Distance」の略で、その名の通り「長い距離をゆっくり走る」トレーニングを指します。おしゃべりしながらでも走れるくらいの、息が上がらないペースで、90分〜120分、あるいはそれ以上走り続けるのが一般的です。
このLSDトレーニングには、初心者にとって多くのメリットがあります。まず、ゆっくりとしたペースで走るため、心肺機能や脚への負担が少なく、怪我のリスクを抑えながら持久力を向上させることができます。また、長時間走り続けることで、エネルギー源として脂肪を効率的に使う体の能力(脂質代謝能力)が高まります。これは、レース後半のエネルギー切れ、いわゆる「ガス欠」を防ぐ上で非常に重要です。
さらに、LSDは精神的な持久力を養うのにも役立ちます。長い時間走り続けるという経験は、「自分はこれだけ走れるんだ」という自信につながり、レース本番での不安を和らげてくれるでしょう。週末など、時間に余裕のある日にぜひLSDを取り入れてみてください。美しい景色が楽しめる公園や河川敷などをコースに選ぶと、飽きずに楽しくトレーニングを続けることができます。
坂道対策は必須!アップダウンに強くなる練習方法
青梅マラソンのコースを攻略する上で、避けて通れないのが坂道対策です。 コースは前半が上り、後半が下り基調となっているため、このアップダウンに効率よく対応できる脚を作っておくことが完走への近道となります。
具体的な練習方法としては、まず普段のランニングコースに意識的に坂道を取り入れることが挙げられます。通勤経路にある陸橋を渡ったり、近所の公園にある丘を走ったりするだけでも良い練習になります。上り坂では、歩幅を小さくし、腕を力強く振ってリズミカルに上ることを意識しましょう。無理にスピードを上げようとせず、一定のペースを保つことが大切です。
一方、下り坂では、スピードが出やすくなりますが、着地の衝撃で脚に大きな負担がかかります。つま先から着地するのではなく、足裏全体でフラットに着地するようなイメージで、体の真下で地面をとらえるように心がけましょう。前傾姿勢を保ち、リラックスして坂のリズムに乗ることがポイントです。
また、筋力トレーニングも有効です。スクワットやランジといったトレーニングで、太ももやお尻の筋肉を強化しておくと、坂道での安定性が増し、脚への負担を軽減することができます。週に1〜2回、無理のない範囲で取り入れてみましょう。
無理は禁物!休息日の重要性とコンディショニング
トレーニングと同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのが「休息」です。特にランニング初心者は、早く走れるようになりたいという気持ちから、ついつい毎日走り込んでしまいがちです。しかし、十分な休息を取らなければ、疲労が蓄積して怪我につながったり、かえってパフォーマンスが低下してしまったりする「オーバーワーク」の状態に陥る可能性があります。
筋肉は、トレーニングによって傷ついた筋線維が、休息と栄養補給によって修復される過程でより強くなります。この「超回復」と呼ばれるプロセスを促すためにも、トレーニングの後には必ず休息日を設けましょう。週に2〜3回のランニングから始め、体の状態を見ながら徐々に頻度を調整していくのが理想です。
また、日々のコンディショニングも重要です。ランニング後のストレッチを入念に行うことで、筋肉の柔軟性を保ち、疲労回復を早めることができます。特に、お尻や太ももの前後、ふくらはぎなど、ランニングで酷使する部分を中心に、ゆっくりと時間をかけて伸ばしましょう。
さらに、バランスの取れた食事と十分な睡眠も、良いコンディションを維持するためには不可欠です。特に、筋肉の材料となるタンパク質や、エネルギー源となる炭水化物を意識的に摂取し、体を内側からケアしてあげることが大切です。
青梅マラソン初心者に必須の持ち物と服装

マラソン大会に初めて参加する場合、何を持っていけば良いのか、どんな服装で走れば良いのか、わからないことだらけで不安になりますよね。ここでは、青梅マラソン初心者のために、事前に準備しておくべき持ち物や、当日の服装選びのポイントを詳しく解説します。
シューズ選びが最も重要!初心者におすすめの選び方
マラソン初心者が最もこだわるべきアイテムがランニングシューズです。シューズが自分の足に合っていないと、靴擦れやマメ、さらには膝や腰の痛といった怪我の原因になりかねません。必ずスポーツ専門店のシューフィッターに相談し、自分の足の形や走り方に合った一足を選んでもらいましょう。
初心者におすすめなのは、クッション性が高く、足への衝撃を和らげてくれるモデルです。長距離を走ると、着地の衝撃は体重の何倍にもなると言われています。厚底で安定感のあるシューズは、レース後半に疲れてきた足もしっかりとサポートしてくれます。
また、シューズを購入する際は、普段履いている靴のサイズよりも0.5cm〜1.0cmほど大きいサイズを選ぶのが一般的です。ランニング中は足がむくんだり、着地の際に足が前方にずれたりするため、つま先に少し余裕がある方がトラブルを防げます。試着する際は、実際にランニングで使うソックスを履いて、夕方の足がむくんでいる時間帯に行くのがおすすめです。そして、購入したシューズは、必ず大会前に何度か履いて走り、足に慣らしておくことが大切です。
季節と天候に合わせたウェアの選び方
青梅マラソンが開催される2月は、一年で最も寒い時期です。 スタート前の待ち時間は特に冷え込むため、防寒対策は必須となります。しかし、走り始めると体温が上昇し、汗もかくため、厚着をしすぎるとかえって体力を消耗してしまいます。そのため、重ね着(レイヤリング)によって体温調節ができる服装を準備することが重要です。
基本のスタイルは、長袖のランニングシャツにランニングタイツ、その上にTシャツとショートパンツを重ねる組み合わせです。吸湿速乾性に優れた素材のウェアを選ぶと、汗をかいても体が冷えにくく快適です。
さらに、天候に応じて用意しておくと便利なのが、ウィンドブレーカーやアームウォーマー、手袋、ネックウォーマーといった小物類です。これらは薄手で軽量なものが多く、走りながらでも着脱しやすいため、体温調節に役立ちます。特にスタート直前まで着用し、体が温まってきたらウエストポーチに収納するといった使い方ができます。
また、忘れてはならないのが、スタート前の待ち時間やレース後のための防寒着です。使い古しのジャージや、100円ショップなどで手に入るビニール製のポンチョ(かっぱ)は、体を冷えから守るのに非常に有効です。これらはスタート直前に処分できるようになっていることが多いので、気軽に利用できます。
レース中に役立つ!ウエストポーチに入れておきたいアイテム
レース中に必要になる小物を収納するために、ランニング用のウエストポーチは必須アイテムです。体にフィットし、走っても揺れにくいタイプのものを選びましょう。容量は、これから紹介するアイテムが無理なく収まる程度のものがおすすめです。
まず、必ず入れておきたいのが、エネルギー補給食です。30kmという長丁場では、途中でエネルギー切れを起こしてしまう可能性があります。即効性のあるエネルギーを補給できるジェル状のサプリメントを2〜3個用意しておくと安心です。10km、20kmといった地点で、給水と合わせて摂取するのが良いでしょう。
次に、万が一の怪我に備えて、絆創膏を数枚入れておくと役立ちます。靴擦れや擦り傷など、小さなトラブルに対応できます。また、普段から薬を服用している方は、忘れずに携帯しましょう。
その他には、ティッシュペーパーや、塩分補給のための塩飴やタブレットなども入れておくと便利です。特にレース後半は、汗で多くの塩分が失われるため、足のつり(痙攣)予防にもつながります。スマートフォンも持っていく場合は、落下防止のためにジップロックなどに入れてからポーチに収納すると、汗や雨から守ることができます。
意外と忘れがち?レース前後に必要なものリスト
レース当日に走るための準備だけでなく、レースの前後を快適に過ごすための持ち物も忘れずに準備しましょう。意外と忘れがちなアイテムをリストアップしましたので、ぜひチェックしてみてください。
まず、レース後に体を拭くためのタオルは必須です。 汗で濡れたままでいると急激に体が冷えてしまうため、フィニッシュしたらすぐに汗を拭き、着替えましょう。そのための着替え一式(下着、靴下、服)も忘れないようにしましょう。
また、会場の更衣室は床が冷たいことが多いので、座って着替えたり荷物を置いたりするのに便利なレジャーシートがあると重宝します。 受付を済ませてからスタートまでの待ち時間に、リラックスして過ごすためにも役立ちます。
その他、安全ピンはゼッケン(ナンバーカード)を取り付けるために必要ですが、忘れたり落としたりした時のために予備をいくつか持っていくと安心です。レース後は疲労回復を早めるために、アミノ酸系のサプリメントやプロテインを摂取するのもおすすめです。最後に、大会参加の記念に、そして応援してくれた家族や友人へのお土産に、現地で販売されているグッズなどを購入するためのお金も少し持っていくと良いでしょう。
青梅マラソン当日の流れと初心者が気をつけるべきこと

いよいよ大会当日。初心者にとっては、会場に到着してからスタートするまでの流れや、レース中の注意点など、わからないことばかりで緊張するかもしれません。ここでは、当日のスケジュールからレース中のペース配分まで、初心者が安心して一日を過ごすためのポイントを解説します。
会場へのアクセスと当日のスケジュール
青梅マラソンの会場は、JR青梅線の河辺駅または東青梅駅が最寄りとなります。 30kmの部の受付や更衣室は主に河辺駅周辺に、10kmの部は東青梅駅周辺に設置されることが多いです。 当日は、多くのランナーで駅や周辺道路が大変混雑するため、時間に十分な余裕を持って行動することが大切です。
一般的な当日のスケジュールは以下のようになります。まず、会場に到着したら、指定された場所でナンバーカード(ゼッケン)の受け取りを済ませます。 ナンバーカード引換券は事前に郵送されてくるので、絶対に忘れないようにしましょう。
次に、更衣室でランニングウェアに着替え、荷物を預けます。青梅マラソンでは、貴重品預かりサービスはありますが、手荷物全体を預けるサービスは基本的にないため、荷物は更衣室の指定された場所に置くことになります。 その後、スタート時刻の30分〜1時間前にはトイレを済ませておきましょう。仮設トイレは非常に混雑するため、早めに行動するのが鉄則です。
そして、スタートの20〜30分前には、自分のナンバーカードに対応したスタートブロックに整列します。スタート時間が近づくにつれて、気分も高まってくるでしょう。
スタート前の過ごし方とウォーミングアップ
スタート前の時間をどう過ごすかは、その日のパフォーマンスを左右する重要な要素です。受付や着替えを早めに済ませたら、まずはリラックスして過ごしましょう。待ち時間に体が冷えないよう、ウィンドブレーカーや使い捨てのポンチョなどを羽織っておくことが大切です。
軽い食事は、スタートの2〜3時間前までには済ませておくのが理想です。おにぎりやバナナなど、消化が良くエネルギーになりやすいものを選びましょう。そして、スタート30分〜1時間前に、エネルギーゼリーなどで最後のエネルギー補給をしておくと効果的です。
ウォーミングアップは、スタートブロックに整列する前に行います。軽いジョギングで体を温めた後、肩甲骨や股関節周りを中心に、体を大きく動かす動的ストレッチを行いましょう。その場で足踏みをしたり、軽くジャンプしたりするだけでも血行が良くなります。ただし、ウォーミングアップで体力を消耗しすぎないように注意が必要です。あくまでも、筋肉を目覚めさせ、体を走る準備状態にすることが目的です。スタートブロックに並んでからは、体を冷やさないように軽く動き続けながら、リラックスして号砲を待ちましょう。
初心者がやりがちな失敗!レース中のペース配分
マラソン初心者が最も陥りやすい失敗の一つが、序盤のオーバーペースです。 大会の高揚感や周りのランナーの速いペースにつられて、つい自分の実力以上のスピードで走り出してしまうのです。 しかし、序盤で体力を使い果たしてしまうと、後半に必ず失速し、苦しいレース展開になってしまいます。
青梅マラソンの30kmコースは、前半が上り基調です。 この上り坂で頑張りすぎてしまうと、後半の下りで脚が動かなくなってしまいます。最初の5kmくらいは、「ウォーミングアップのつもり」「少し遅すぎるかな?」と感じるくらいのペースで、落ち着いて入ることを徹底しましょう。 道幅が狭く、スタート直後は渋滞して思うように走れないこともありますが、焦らずに流れに乗りましょう。
レースプランとしては、前半の15kmは体力を温存しながら走り、折り返して下り基調になる後半に少しペースを上げる、という「ネガティブスプリット」を目指すのが理想です。事前に、1kmあたり何分で走るかという目標ペースを設定しておき、ランニングウォッチでこまめに確認しながら走ることが大切です。周りのペースに惑わされず、自分のペースを守り抜くことが、楽しく完走するための最大の秘訣です。
給水・給食ポイントの上手な活用法
30kmという長距離を走りきるためには、適切な水分とエネルギーの補給が不可欠です。青梅マラソンでは、コース上に数カ所の給水所が設置されており、水やスポーツドリンクが提供されます。
給水は、喉が渇いたと感じる前に行うのが基本です。喉の渇きを感じた時点では、すでに体は水分不足の状態に陥っています。給水所が見えたら、たとえ喉が渇いていなくても、必ず立ち寄ってコップ一杯の水分を補給する習慣をつけましょう。
給水所では、多くのランナーがテーブルに殺到するため、混雑しやすくなっています。慌てて手前のテーブルに駆け寄るのではなく、少し奥の空いているテーブルを狙うのがスムーズに給水するコツです。また、給水しながら走り続けるのは意外と難しいものです。焦らずに少し歩いてでも、確実に水分を補給することを優先しましょう。
また、公式の給水所以外にも、沿道の住民の方々が私設のエイドステーションを設けてくれていることがあります。 飴やチョコレート、果物など、様々な差し入れがあり、これが青梅マラソンの魅力の一つでもあります。感謝の気持ちを伝えながら、ありがたくエネルギーを補給させてもらいましょう。ただし、食べ慣れないものを摂るとお腹の調子を崩す可能性もあるので、自分の体調と相談しながら利用することが大切です。
青梅マラソン初心者の不安を解消!よくある質問

初めての大会参加は、誰でも不安なことや疑問がたくさんあるものです。ここでは、青梅マラソン初心者の皆さんが抱きがちな質問に、一つひとつ丁寧にお答えしていきます。事前に不安を解消して、当日はレースに集中できるようにしましょう。
トイレの心配は?コース上の設置場所と混雑具合
マラソン大会で最も心配なことの一つが、トイレ問題ではないでしょうか。特にスタート前のトイレは、どこも長蛇の列ができます。 会場に到着したら、まずはトイレの場所を確認し、時間に余裕を持って済ませておくことが重要です。駅のトイレや、会場から少し離れた公衆トイレの方が比較的空いている場合もあります。
レース中にも、コース沿いに数キロメートルおきに仮設トイレが設置されています。しかし、こちらも利用者が多く、待つことも少なくありません。レースプランに影響が出ないよう、できるだけスタート前に済ませておくのが理想です。また、レース中は汗で多くの水分が失われるため、適切に給水していれば、意外とトイレに行きたくならないというランナーも多いです。
万が一、レース中に我慢できなくなった場合は、無理せず仮設トイレを利用しましょう。少しのタイムロスよりも、体調を整えることの方が大切です。事前に大会公式ホームページなどでトイレの設置場所を確認しておくと、より安心してレースに臨めます。
荷物はどこに預ける?手荷物預かりサービスについて
大会当日は、ランニングウェア以外にも着替えやタオル、防寒着など、多くの荷物を持っていくことになります。これらの荷物をどう管理するのかも、初心者にとっては気になるところです。
青梅マラソンでは、例年、貴重品預かりサービスが有料で提供されています。 財布やスマートフォンのような貴重品は、こちらのサービスを利用すると安心です。
ただし、貴重品以外の着替えやカバンといった手荷物全体を預ける公式なサービスは、基本的に用意されていません。 ランナーは、指定された更衣室(体育館や学校の校舎など)の床に、自分の荷物を置いておく形になります。 そのため、誰でも出入りできる場所に荷物を置くことになる点を理解しておく必要があります。盗難のリスクを減らすためにも、高価なものは持ってこない、荷物はコンパクトにまとめるといった対策を心がけましょう。また、自分の荷物が他の人のものと混ざってしまわないよう、レジャーシートを敷いて自分のスペースを確保するのがおすすめです。
沿道の応援が力になる!応援を楽しむポイント
青梅マラソンの最大の魅力は、なんといっても途切れることのない沿道の温かい応援です。 地元のおじいちゃんやおばあちゃん、小さな子どもたちまで、多くの人がコース脇に立ち、ランナー一人ひとりに声援を送ってくれます。この応援は、苦しくなってきた時に本当に大きな力になります。
ぜひ、恥ずかしがらずに応援に応えてみてください。手を振ったり、笑顔で会釈したり、「ありがとう」と声を返したりすることで、応援してくれる人たちとの一体感が生まれ、走るのがもっと楽しくなります。応援してくれる人とのハイタッチも、元気をもらえる瞬間です。
また、ユニークな応援も青梅マラソンの名物です。例えば、3km地点付近のレコード店から流れる大音量の演歌は、多くのランナーの記憶に残る風物詩となっています。 太鼓の演奏など、地域色豊かな応援も随所で見られます。 苦しい時こそ、少し顔を上げて周りの景色や応援に目を向けてみましょう。きっと、辛さを忘れさせてくれるような素敵な出会いがあるはずです。
完走後の楽しみ方とケア
見事30km(または10km)を完走した後の達成感は、何物にも代えがたいものです。フィニッシュゲートを通過したら、まずは自分自身を思いっきり褒めてあげましょう。
フィニッシュ後は、参加賞のTシャツや、記録証(後日郵送される場合もあります)を受け取ります。 また、スポーツドリンクやおにぎりなどが配られることもあり、疲れた体に染み渡ります。
走り終えたら、すぐにクールダウンを行いましょう。ストレッチを入念に行い、酷使した筋肉をほぐしてあげることが、翌日以降の筋肉痛を和らげるために重要です。そして、汗で濡れたウェアから乾いた服に早く着替えて、体を冷やさないように注意してください。
会場周辺では、地域のグルメが楽しめる屋台などが出ていることもあります。頑張った自分へのご褒美に、美味しいものを味わうのも良いでしょう。また、最寄り駅の近くには入浴施設もあります。 汗を流してリフレッシュしてから帰路につくのもおすすめです。レースの思い出を語り合いながら、最高の1日を締めくくりましょう。
まとめ 初心者でも大丈夫!青梅マラソンで最高の思い出を作ろう

この記事では、青梅マラソンに初めて挑戦する初心者の皆さんに向けて、大会の基本情報から準備、当日の流れ、そしてよくある質問までを詳しく解説してきました。
歴史ある青梅マラソンは、都心からのアクセスも良く、何より沿道の温かい応援がランナーを後押ししてくれる素晴らしい大会です。 30kmと10kmの種目があり、ご自身のレベルに合わせて挑戦することができます。 コースはアップダウンがありますが、しっかり準備をすれば初心者でも十分に完走を目指せます。
大切なのは、無理のないトレーニング計画を立て、自分のペースを守って走ることです。 そして、当日は雰囲気を存分に楽しむこと。この記事で紹介したポイントを参考に、万全の準備でスタートラインに立てば、きっと忘れられない最高の体験が待っているはずです。青梅マラソンで、あなたのランニングライフに輝かしい1ページを刻んでください。



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